2013年11月18日月曜日

ビューティフル・マインドとは?

ビューティフル・マインドとは?


どこで、売り出すかな?

アジアで、売り出そう~


ナッシュは何をやったか?

複雑系のシステムから、シンプルなルールを導き出した。

アインシュタインのお仲間です。


すべてをできるかぎり単純にしなさい。しかし単純にしすぎないように 

- アルバート・アインシュタイン


物理学と言えば、ニュートンを抜きには、語れない。

万有引力の法則は大発見である。

見えないものを発見した。

 生命はエネルギーのひとつのフェノミナである。時空は重力場と電磁場を形成している。物質はフェノミナである。物質は4つの力を有している。引力、電磁力、強い核力、弱い核力。存在は時空の中で動的に流れているフェノミナを静的に捉えたものにすぎない。つまり、観測できたフェノミナを存在と呼ぶ。




ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡
本の存在を知ったのは映画からである。下馬評の高かった他の候補作品を押しのけて「作品賞」「監督賞」「助演女優賞」など、2002年のアカデミー賞の4部門を受賞した同名の映画だ。良い映画だった。しかし高い評価を得ているのは映画だけではない。本そのものも伝記部門でピュリツァー賞の最終候補となり、全米批評家協会から大賞を受賞している。4年の歳月を費やしただけあって、取材は綿密で、読みでのある本だ。
映画は主人公の天才数学者、ジョン・フォーブス・ナッシュ本人の生涯と同時に、夫人らとの家族愛を前面に出したもので、それがテロ後の米国が求めるものと一致して多くの賞を取った。映画の原作になったこの本は、より詳細にナッシュが歩んだ壮絶な人生の軌跡を追い、彼の人生を彩った人々を描写している。

ナッシュは、国際貿易理論など経済学の分野のみならず、生物学、政治学など幅広い分野に大きな影響を残した人物である。1994年にはノーベル経済学賞も取った。しかし、そこに至る道は数奇だ。「ナッシュ均衡」「ナッシュの交渉解」などから彼の名前を知っていても、彼の人生の壮絶さはこの本か映画で知った人が多かったのではないか。評者もそうだった。

ナッシュは子供の頃から「どう見ても異質な存在」だったという。彼への形容詞は、「冷淡」「高慢」「気味悪い」「閉鎖的」などが並ぶ。後に発病する病気の前兆だったのだろうか。しかし彼は、「特殊な閃光を放つタイプ」の天才として20代にゲームの理論、幾何学、解析学など広い分野で優れた業績を残す。ノーベル賞もこの時期の業績に対して贈られたものだ。広く知られる理論が、このような狂気との境目を生きた人間から出てきたことに改めて驚く。

病気が始まったのは30歳の時。妄想型精神分裂症とされた。精神病の中でも最も激しく変化し、不可解極まりない難病とされる。それはまさに米マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授昇進が決定する寸前だった。それからほぼ40年にわたって彼は短い正気の期間を除いて、「プリンストンの幽霊」と呼ばれながら過ごす。普通ならそのまま廃人となりかねない。しかし、妻アリシアの献身的な努力もあって、そこから奇跡的に正気に回帰し、栄光を手にする。その辺の描写が実に見事だ。

天才が持つ正気と狂気、ひらめき。そして一面では悲しみと驚き、そして喜びに満ちた生涯を正面から取り上げたもので、翻訳もうまい。彼はまだ実在の人物にもかかわらず書かれた伝記だが、読む者を飽きさせない。

(住信基礎研究所主席研究員 伊藤 洋一)
(日経ビジネス 2002/05/13 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画

著者からのコメント
この本は、天才と言われた数学者、ジョン・フォーブス・ナッシュの数奇な半生を描いたノンフィクションです。彼はアインシュタインやフォン・ノイマン、ノーバート・ウィーナーといった超・超有名人が集まっていた50年代初期の「数学者の楽園」プリンストンで大学院生活を送り、生意気にも彼らに論争をふっかけたりしていた型破りな数学者でしたが、30代に入って精神を病み、以降30年以上、この病に苦しみ続けることになります。若い研究者からは「プリンストンの幽霊」と呼ばれ、大学構内を彷徨しては黒板に殴り書きをするような日々を送るようになってしまった彼でしたが、ある日を境に、完治は稀と言われた病から劇的な復活を遂げ、ついにはゲーム理論に関する論文でノーベル賞経済学賞を受賞することになるのです――。
なかなかドラマチックな人生だと思いませんか?

90年代に入るまでその存在を無視されてきたナッシュでしたが、このノンフィクションが世に出たことで俄然注目を浴び(この作品自体もピュリッツァ賞の最終候補となり、全米批評家協会賞を受賞しています)、彼の業績を再評価しようという動きがあらわれています。また、本書のペーパーバック版はアメリカでベストセラーリスト入りを続け、ロン・ハワード監督、ラッセル・クロウ主演で製作された映画は、今年のゴールデン・グローブ賞で最優秀作品賞を含む主要4部門を受賞、アカデミー賞にも8部門でノミネートされました。彼の歩んだ、一読圧倒されるほど数奇な運命がこうした現象を生み出したのでしょうが、編集者としてはむしろ、ここに描かれる彼の快復に注目していただければと思っています。きっと、同じ病気に苦しむ多くの患者さんやその家族の方に、希望を与えるものだ思うからです。

ジョン・ナッシュは2002年の今も健在です。映画の撮影現場にも現れたそうで、彼の役を演じるラッセル・クロウに、開口一番こう言ったそうです。「あなたも、私が経験したありとあらゆる変化を経験しなければならないんですよ!」

人生のさまざまな局面に立ち会った彼ならではの、ユーモア溢れた言葉だと思います。どうかご一読下さい。
――編集者からのコメント

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登録情報
単行本: 616ページ
出版社: 新潮社 (2002/3/15)
ISBN-10: 4105415018
ISBN-13: 978-4105415013
発売日: 2002/3/15
商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.8 x 3.2 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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