2015年10月13日火曜日

エコロジー@紅楼夢

エコロジーは、狭義には生物学の一分野としての生態学のことを指すが、広義には生態学的な知見を反映しようとする文化的・社会的・経済的な思想や活動の一部または全部を指す言葉として使われる。後者は英語のEcology movementPolitical ecologyなどに相当する。以下の記事では主に後者の説明をする(狭義のエコロジーの説明は生態学を参照)。後者の内容は、「環境に配慮していそう」なファッションなどから、「地球に優しい」と称する最先端技術や企業活動、市民活動自然保護運動、「自然に帰れ」という現代文明否定論まで、きわめて広範囲にわたる。
エコロジーの省略形「エコ」は和製英語である。

エコロジー(Ecology)とは本来は「生態学」を意味するが、近年では人間生活と自然との調和などを表す考え方として、「eco」が接頭語としてしばしば用いられている。さらに生態学 (Ecology) は、生物学の一分野と見なされている。ただし、生態系として生物を取り巻く物理化学的環境を扱う場合もあるので、生物学の範囲を超える場合もあり得る。いずれにせよ、生態学は生物と環境の関係を取り扱う学問である。ここで言う環境は生物の主体の取り扱いによって変わり、同種の他個体、他種の個体、周辺のさまざまな生物、物理化学的環境までを含む。
生態学は自然の中での集合としての生物を対象とする生物学であると言ってもよく、その意味では非常に古い伝統を持つが、一つの学問であるとの立場が成立したのはごく新しい。生態学の名そのものは、ドイツエルンスト・ヘッケル1866年に手紙の中で使用したÖkologieが最初であるとされる。これは、自然界の生物の生存のための活動を、古代ギリシア市民家政機関であるオイコスにたとえて、オイコスを成立せしめる論理を究明する学問を意味する。この点で、生態学は同じオイコスを語源とする経済学(エコノミー)との共通性も大きい学問なのである。

地球温暖化の問題が表面化した後は、いわゆる温室効果ガスの削減が新たな重点となった。フロンガスの代替については、専門的部分が大きく、一般市民は係わる面が少ない。しかし、二酸化炭素については、それを削減できればエコであるとの風潮が生まれた。こうした観点から原子力発電所は発電時の温室効果ガス排出が相対的に少ないと評価されるが、放射性廃棄物の処理という新たな問題も生み出し、別の点で環境に負荷を与えているのではないかとする懸念もある。
地球環境問題ブームとも表現されるほど広く高い関心を集めたことで、それまでのエコロジー、エコロジストという言葉が持っていた、反企業・反政府・反体制という印象も薄れ、逆に企業政府が環境配慮を積極的に商品や政策として、エコという言葉とともに利用するようになってきた。持続可能な開発という概念に基づいた自然の商品化の手法のひとつがエコツーリズムである。循環型社会という方向が打ち出されて以降は、リサイクルがまた新たな重点として浮上した。そこから、再利用商品や、再利用しやすい仕組みを含んだものをエコという場合も生まれた。2000年頃より、このような活動を推進するものとして、「地球に優しい」という表現が盛んに喧伝されるようになった[1]。ただ、このような風潮をグリーンウォッシングだとして批判する声もある。

地球規模の活動[編集]

人間と自然との間の互恵的な関係に関する知識の普及を目的として、1971年ユネスコは「人間と生物圏計画 (Programme on Man and the Biosphere, MAB)」と呼ばれる研究計画を開始した。その後1994年に、生物圏保護の概念が定義された。
1972年国際連合ストックホルムで人間と環境に関する最初の国際会議を開いた。準備には Rene Dubos とその他の専門家が関わった。「地球規模で考え、地域で活動しよう」というフレーズはこの会議が起源である。
続く1980年代における主要なイベントは、生物圏の概念の発展と、生物多様性という用語の登場であった。 1992年リオ・デ・ジャネイロで開催された環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット)中で、これらの用語が発展した。また、同サミットにより生物圏の概念が主要な国際機関に認知され、生物多様性の減少に伴う危険が広く知られることになった。
1997年京都会議では、生物圏が直面している危機が(特に温室効果に焦点を絞って)国際的な観点から認識された。 世界のほとんどの国家は、地球規模の視野で生態学を考えることや、人間の活動が地球環境に与える影響の重要性を認識した。

言葉の内容[編集]

公害を出さない(最近では「環境への負荷」を減らすという)ための活動を指し以下のようなものがある。
  • 従来の公害源であった部分の改良
  • 二酸化炭素の排出削減
  • 自然環境を損ねる化石燃料や電気(火力発電)の消費抑制
  • 太陽熱太陽光風力などの自然エネルギーの利用促進
  • 再利用された素材の使用
  • 再利用のしやすい構造の採用
  • 水質浄化や有害物質の除去
  • その他、なんらかの意味で健康に良好
自然保護に関わる活動として
  • 自然に親しむ活動をする
  • 野外の廃棄物やゴミを片づける・環境浄化の作業を行う
  • 自然の再生や多様性の増加を目指す作業をする
  • 希少な自然を守る

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