2020年1月17日金曜日

歌会始

日本の政治は歌会始から始まる。

NHKニュース
厳粛な雰囲気の中 令和初 の「歌会始」が行われました




朝日新聞デジタル>記事
社会皇室
天皇陛下、子供らへの願い詠む 歌会始に皇后さまも出席

長谷文、中田絢子

2020年1月16日 12時47分


 新年恒例の「歌会始の儀」が16日午前、皇居・宮殿で開かれた。今年の題は「望」。天皇、皇后両陛下や皇族方、入選者10人らの歌が詠み上げられた。皇后雅子さまの出席は、2003年以来17年ぶり。


朝日新聞デジタル

令和の子らの未来、陛下が詠む 歌会始の儀

2020年1月17日 5時00分


<天皇陛下>

学舎(まなびや)にひびかふ子らの弾む声さやけくあれとひたすら望む

 <皇后さま>

災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす

 <秋篠宮さま>

祖父宮(おほぢみや)と望みし那須の高処(たかど)より煌めく銀河に心躍らす

 <秋篠宮妃紀子さま>

高台に移れる校舎のきざはしに子らの咲かせし向日葵(ひまはり)望む

 <秋篠宮家長女眞子さま>

望月に月の兎が棲まふかと思ふ心を持ちつぎゆかな

 <秋篠宮家次女佳子さま>

六年間歩きつづけし通学路三笠山(みかさやま)より望みてたどる

 <常陸宮妃華子さま>

ご即位の儀式に望みいにしへの装ひまとひ背(せ)なを正(ただ)せり

 <寛仁親王妃信子さま>

雪襞(ゆきひだ)をさやかに望む富士愛(め)でて平和な御代のはじまりにあふ

 <寛仁親王長女彬子さま>

言の葉のたゆたふ湖の水際から漕ぎ出ださむと望月の舟

 <高円宮妃久子さま>

サッカーに関はりたれば五輪への出場国をひた待ち望む

 <高円宮家長女承子さま>

初めての展望台にはしやぐ子の父母とつなぎあふ小さな両手

 ◆召人

 <栗木京子さん>

観覧車ゆふべの空をめぐりをりこれからかなふ望み灯して

 ◆選者

 <篠弘さん>

書き上げし稿(かう)祈りてはファックスす望外なことを近頃はじむ

 <三枝昂之さん>

丘陵に街に暮らしの歩をとめて人は仰げり望月立てり

 <永田和宏さん>

なだらかな比叡の肩を照らしつつ昇る幾望(きばう)の、はた既望(きばう)の月

 <今野寿美さん>

港から汽笛とどけば手にとれる望遠鏡なり蝶々夫人も

 <内藤明さん>

新しき靴履きて立つ街角にわが望郷の方位をさがす

 ◆入選者(年齢順)

 <三重県 森紀子(としこ)>さん(75)

茶刈機のエンジン音は響(ひび)かひて彼方に望む春の伊勢湾

 <埼玉県 若山巌さん(74)>

百アールの田圃アートの出来映えを眺望するに櫓を組みぬ

 <東京都 保立牧子さん(70)>

創薬の望みを託す天空の「きぼう」の軌道に国境はなき

 <福岡県 石井信男さん(65)>

息を止め望遠鏡で本物の土星の環を見た夏の校庭

 <福岡県 粟屋融子さん(61)>

ランドセルは海渡りゆくアフガンの子らの希望を抱き留むるため

 <長崎県 柴山与志朗さん(60)>

望(もち)の日は漁師の父が家にゐて家族四人で夕餉を囲む

 <山形県 村上秀夫さん(56)>

それぞれに月傾けて子どもらは墨くろぐろと「望」の字を書く

 <神奈川県 森教子さん(49)>

今よりも人々の文字うつくしき平和を望む戦時下の日記

 <大阪府 土田真弓さん(33)>

眺望はどうだ晩夏に鳴く蝉を咥へて高く高く飛ぶ鳥

 <新潟県 篠田朱里さん(18)>

助手席で進路希望を話す時母は静かにラジオを消した

 ■来年の題は「実」

 宮内庁は、来年の歌会始の題を「実(じつ)」とする募集要領を16日付で発表した。「実」の文字が詠み込まれていればよく、「実験」「果実」のような熟語を用いたり、「実る」のように訓読したりしてもよいという。

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