2020年6月15日月曜日

戦狼

批判したら経済封殺、日本も中国「戦狼外交」の標的
東アジア「深層取材ノート」(第39回)
2020.6.12(金)
近藤 大介

 中国の「戦狼外交」(せんろうがいこう、ジャンランワイジアオ)が、ついに日本に対しても炸裂し始めた。

 6月10日、中国外交部の定例会見で、香港の『サウスチャイナ・モーニングポスト』の記者が、「日本は次のG7外相会議で、香港国家安全法と『一国二制度』に関する共同声明を発表したいとしているが、中国側はどう反応するか?」と質問。すると華春瑩(Hua Chunying)報道官が、頬を硬直させてこう吠えたのだ。

「その関連報道には注意している。すでに日本に対しては、厳重な懸念を表明した。(5月28日に)中国の全国人民代表大会は、健全な香港特別行政区を維持、保護する国家安全の法律制度と執行機関の設置を決定した。これは完全に中国の内政に属することで、いかなる外国も干渉する権利はない。関係する国は国際法と国際関係の基本原則を順守しなければならない」

 この「厳重な懸念」発言に、日本の経済界は戦々恐々となった。「日本が第二のオーストラリアになるのではないか」というわけだ。


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