2021年9月30日木曜日

岸田首相の評価(海外市場)

どうでも良いが、バビロンシステムの戦争ランドのお話です!
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悪党たちです! どうにもならない。
1%クラブ(資本家)に天罰が当たるだけ。
1%クラブ(資本家)は社員や客にコストダウンを強制して、自らは膨大な浪費をする。
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「共同富裕」はディバインシステムです。神のシステムです。
みなが最小コストで生きる。


岸田新総裁、海外市場関係者の評価は
「政治安定で日本株上昇」「変化見込めず」

NQNスペシャル
2021年9月30日 9:40 [有料会員限定]


岸田文雄氏が自民党総裁選に勝利し、10月4日召集の臨時国会で第100代首相に指名される見通しとなった。日本の次期首相とその政策を海外の市場関係者はどう評価しているのか。日本株にも詳しい米国とアジアの専門家に聞いた。

ポジティブな変化に期待
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州アセット・アロケーションのヘッド、ジェーソン・ドラホ氏

自民党の新総裁に岸田氏が選出され、新たな経済政策や金融緩和の継続などを見込んで日本株投資には前向きな見方を維持している。市場では河野太郎氏の方がより積極的な経済政策を実施するとの思惑があったかもしれないが、首相交代による新たな経済刺激策といったポジティブな変化への期待に変わりはない。

岸田氏は所得の再分配による格差是正を掲げており、財源確保を含めてどのように政策を進めていくのか見極めたい。米国のような大企業の法人税率引き上げや中国のような規制強化に動くのか興味深い。米中の関係悪化への懸念がくすぶる中で、岸田氏の外交政策も先行きの経済や金融市場を探るうえで重要だ。米中のはざまで日本の立ち位置が問われていくだろう。

日本株はファンダメンタルズ(基礎的条件)の面からみても魅力的な投資先だ。新型コロナウイルスのワクチン普及で日本を含む世界の経済は正常化に向かうだろう。世界景気の影響を受けやすい日本経済の回復を背景に、日本株には買いが入りやすい。バリュエーション(投資尺度)の観点からも日本株には順風が吹く。米国では金融緩和の縮小による金利上昇が見込まれる中、金融緩和の継続が予想される日本の金利は低位が続く。金利水準からみた相対的な割安感も日本株を支えるだろう。

外国為替市場では金融政策の方向性の違いを背景に円安・ドル高が進むとみる。世界景気の回復で低リスク通貨とされる円は売られやすい地合いが予想される。

政治の安定と大型財政支出で株上昇へ
米資産運用大手ティー・ロウ・プライスの複合資産部門キャピタル・マーケット・ストラテジスト、ティム・マーレイ氏

岸田氏の勝利は政治の安定を意味する。大型の財政出動に動く見込みで、日本株相場の一段の上昇につながりそうだ。所得再分配策として金融所得への課税の見直しに取り組む構えのようだが、株価への影響は限られるだろう。

日本株の投資判断は「アウトパフォーム(買い)」と位置づけている。政治の安定に加え、バリュエーション面でこれほど投資妙味がある国は世界中を探してもない。日本では新型コロナウイルスのワクチン普及率が高まったことで経済の正常化が進み、来年にかけて経済の成長基調が予想される。世界経済の回復によって輸出増も見込まれる。

もし高市早苗氏が総裁に選ばれていれば日本株への投資により積極的になったと思う。アベノミクスを引き継ぐ同氏には、岸田氏よりも大きな改革が見込めるからだ。

中小型株に追い風、企業統治改善も期待
運用会社ユニオン・バンケール・プリベ(UBP)のシニア・アナリスト、セドリック・ルビレ氏

自民党の新総裁に岸田氏が選出されたのは日本株にとってプラスだろう。総裁選を争った河野氏よりも技術革新には積極的ではないが、政策運営には安定感が見込める。金融政策は非常に緩和的な政策の維持、財政政策は拡大が期待できる。岸田氏が注力する格差是正や地域企業の活性化の恩恵を中小企業は受けやすく、一部の中小型株には追い風となるだろう。岸田氏はコーポレートガバナンス(企業統治)の改善に注力しそうなのも外国人投資家には好ましい。

菅義偉首相の辞任発表以降に日本株相場は上昇し、ほかの国の相場に追いついてきた。今後明らかになる岸田氏の政策の内容次第では相場の上昇余地はまだあるとみている。党総裁に就任した後、最初に明らかにされる財政や防衛に関する政策に特に注目している。

当社は数十年にわたって日本株に積極的に投資してきた。日本には革新的な中小企業が多く、こうした銘柄を中心に保有している。日本株については長らく「オーバーウエート(買い)」にしていたのを昨年末にいったん「中立」にしたが、近く見直し作業をする予定だ。企業統治の改善が一段と進めば、日本株はより多くの外国人投資家を引きつけるだろう。

カリスマ性乏しく、変化見込めず
投資調査会社BCAリサーチのグローバル・アセット・アロケーション部門の主任ストラテジスト、ギャリー・エバンズ氏

岸田氏はカリスマ性に乏しく、日本経済はこれまでと同じ低成長が続きそうだ。経済政策と金融政策などで大きな改革を打ち出した安倍晋三氏や小泉純一郎氏、1980年代の中曽根康弘氏らのような前向きな変化は見込めない。日本株への投資は引き続きアンダーパフォーム(売り)と判断する。

日本のトップは頻繁に交代するが政策は大きく変わらず、今回も党内で新世代の河野氏よりも岸田氏が選ばれたのは安倍路線を踏襲する動きが政治の刷新より優先されたからだろう。世界の金融市場が期待する変化は起きなかった。

日本株は自国の政治よりも、米国株や中国政治の動向に左右される。岸田氏が目指す大型の財政出動は日本株にすでに織り込まれている。新型コロナワクチンの普及もあって短期的に日本株は上昇するだろうが、勢いは強まらないとみる。

日本株は欧米株に比べかなり出遅れており、低成長と企業の収益力の弱さが改善されない限り投資妙味は薄い。日本企業は資金を蓄えているが、古い体質を維持する構造によって収益力が高まらない。大企業では社外取締役の比率が欧米に比べかなり低く、新風が吹きにくい。M&A(合併・買収)にも積極的ではないようだ。半面、ハイテクや小売り分野で魅力的な中小型株が多い。

経済構造に関しては改革が必要だ。日本は移民受け入れに消極的で、労働人口の減少で成長力がしぼんでいる。日本は住めば良い国だが、世界で競争力を高めるには根本的な構造の刷新が必要だ。

中国情勢に懸念、半導体関連売り・景気敏感買い
シンガポールの投資助言会社、アシンメトリック・アドバイザーズのストラテジスト(日本株投資アドバイザー)、アミール・アンバーザデ氏

日本株相場は今後、上昇が見込まれる。景気に敏感な業種への買いが入り、相場を下支えするだろう。一方でハイテク関連は売られるとみている。東証株価指数(TOPIX)は2021年末に2200まで上がるのではないか。日本株はなお割安感が強い。

自民党の新総裁に岸田氏が選出されたことは、「反中」という国際情勢に沿った動きとみている。落選した河野氏を推していた議員が多かったとみられるのは二階派。二階俊博幹事長は親中だ。中国との関係が悪化するなかで二階派の支援を受けた河野氏が落選したのは自然な流れだったのだろう。「地政学リスク」がこれからの投資テーマになるとみている。そういった意味で、次の幹事長が誰になるかも大きなポイントだ。

顧客には半導体関連株の売りを勧めている。中国情勢が悪化し、今後3~4カ月で中国向け輸出が本格的に禁止される可能性がある。米中関係の悪化の流れで半導体関連の輸出は細っているものの、それでも最先端ではない汎用的な製品についてはまだ中国からの注文が多い。半導体関連企業は高収益が続いているが、中国の注文が本格的になくなることで業績に下押し圧力がかかるだろう。

買い推奨は景気に敏感な業種だ。昭和電工や旭化成、AGCなどをみている。割安な銘柄も多い。米中関係悪化の観点からは、米国の売上高比率が高い企業も買いだろう。原発再稼働を掲げる岸田氏の勝利は、東京電力ホールディングスなどには当然追い風になる。円相場も1ドル=112~115円まで円安・ドル高が進むと想定しており、日本株を下支えするとみる。

ハイテク株が下がり、景気敏感株が上がることで、TOPIXのパフォーマンスは日経平均株価を上回るとみる。日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は低下傾向で、この流れは続くだろう。

(NQNニューヨーク=戸部実華、古江敦子、川内資子、NQNシンガポール=秋山文人)

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