2022年9月14日水曜日

インボイス制度?

消費税課税事業者が仕入れや経費にかかった消費税を控除する。
そのために必要な請求書がインボイスです。
免税事業者や消費者にはインボイスは不要です。


ホステスも関係があるの?

NHKニュース
インボイス制度って何?大阪 北新地のホステスたちは…


インボイス制度って何?大阪 北新地のホステスたちは…
2022年9月14日 18時21分

インボイス制度を知っていますか?
消費税率を正確に把握するために、国が新たに導入する制度です。
いったいどんな制度なのでしょうか?

高級クラブのホステスが勉強会
西日本を代表する高級歓楽街・大阪北新地。
14日、ホステスたちの勉強会が開かれました。
先生は大阪国税局の職員。
来年10月から始まるインボイス制度について学びます。

インボイスは、国が事業者の納税額を正確に把握するため、税率や税額を記載する「請求書」です。

消費税が10%に増税されたときに、食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率が適用されたことから、導入することになりました。
インボイスが導入されるとどうなる?
インボイスが導入されるとどうなるのでしょうか?架空の飲食店を例に見ていきます。

例えば、料金が13000円だとすると、消費税が10%で1300円。
客は合わせて14300円を店に支払います。

店から報酬を受けているホステスは個人事業主と見なされています。
ホステスの報酬が1万円、衣装代が7000円だったとします。

インボイスの登録をしていると仕入れの時の税額控除ができるため、
▽店が支払う消費税は1300円から1000円を引いた「300円」
▽ホステスが支払う消費税は1000円から700円を引いた「300円」です。

しかしインボイスの登録をしていないと
▽店は「1300円」
▽ホステスは「1000円」
と、それぞれ消費税の支払い金額が増えます。

税額控除を受けるためには、インボイスに登録しておく必要があるのです。
インボイスに登録している事業主や会社を優先しようという動きにつながるかもしれません。
消費税の控除が受けられなくなるかも

利用する客にとっては関係なさそうにみえる話ですが、会食などで飲食店を利用し、経費として精算する場合、インボイスに登録した店でないと、会社は消費税の控除が受けられません。

今後、会社から利用する際は「インボイス登録している店か確認を」と求められるかもしれません。
一方で懸念の声も…
課税売上高が1000万円以下の免税事業者が多い業界からは、インボイス制度の導入に懸念する声もあがっています。

「日本アニメーター・演出協会」はことし7月「インボイス制度への懸念に関する意見表明」を出しました。

その中では「アニメ制作者の多くはフリーランスで『免税事業者』だが、制度の導入により、取り引き先の制作会社などから『仕入税額控除』ができないことを理由に不利益な扱いを受けるおそれを避けるため、課税事業者となる選択を迫られることになる」と指摘しています。

さらに「アニメ制作会社の半数近くは赤字で、インボイス制度は運営コストと税負担の双方で、制作現場の環境を悪化させる」と指摘しています。

また「日本漫画家協会」もことし7月「現行のインボイス制度導入反対について」の声明を発表しました。

漫画家の大半がフリーランスとして創作活動を行っていて「免税事業者」が多い中、インボイスを発行するためには、課税事業者への変更を余儀なくされること。

インボイスに登録しないと発注元との関係悪化が懸念されるし、登録すると事務作業が膨大なこと。

さらに、ペンネームで活動することの多い漫画家にとっては、インボイス発行事業者になると「適格請求書発行事業者公表サイト」に氏名が公表されるため、個人情報保護への懸念を抱く漫画家もいることなどを指摘しています。
登録率はおよそ30%
インボイス制度の導入は来年10月からです。
今のところ登録率はおよそ30%。

北税務署の眞砂剛志署長は「制度を知ってもらうことで不安を解消し、余裕を持って登録の申請をしてほしい」と話しています。

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