2011年12月10日土曜日

印税は?

http://shuppan.sunflare.com/iwasaka/dai_13.htm


第13回 著作権と印税

岩坂彰
profile ]
昨年10月に米グーグルの「グーグルブック検索」をめぐる著作権侵害訴訟が和解に達しました。直接的には和解の効力は米国内からの検索のみにとどまるとのことですが、実質的には私を含めて世界中の著作権者に影響が及ぶことになるはずです。一部の出版社からは、すでに対応についての告知が私にも届いております。
印税で、つまり著作権の保護制度のもとで食べている者にとって、自分の作品が簡単にタダ同然で読まれてしまうというのは死活問題です(誤解のないように申し上げますが、グーグルブックでは著作権保護期間中の著作物の全文閲覧はできません。しかし、将来的にグーグルが目指しているのは、世界中の情報を検索可能にすることです)。
では私もこうした動きに反対かというと、実はそうでもありません。グーグルの理念に共感できる面があるということもありますが、それよりも、ミもフタもない言い方ですが、私がそもそもそれほど印税で食べているわけではないという現実があるからです。私が専門にしているような学術系や教養系のノンフィクション書籍の部数というのは、増刷を含めてもせいぜい数千部で、1万を越えたらヒットと言えます。余裕のある版元で7%、8%の印税をいただけたとしても、一般向けの書籍は定価3000円くらいが限度ですから、トータルで100万円を超えれば御の字、ふつうは1冊数十万円という計算になります。いっぽう、学術系の、文献の出典をあたったり索引を作ったりするようなタイプの本ですと、10万ワード程度でも2か月や3か月では終わりません。ものによっては半年以上かかります。印税だけだと、年収200万になるかどうか。食べていける数字ではないのです。この分野の知り合いの翻訳家はたいてい、他の収入源(配偶者を含む)を持っています。

2011年10月16日日曜日

イルカの本の値段

Appleのアプリで出版する(審査あり)

iPadのビューワーは何になるのでしょうか?

なお、Google Booksのビューワーをダウンロードしようとしたら、ダウンロードできませんでした(本日)



Googleは スマートフォンでしか 見れないのです。

ゆっくりと 検討してください。

よこやまより


iBooks store, Kindle storeが、日本でオープンしない理由は何だろうか?


やはり、電子書籍化、版権処理、決済処理をしてくれる出版エージェントがほしい。

翻訳本の電子ブック出版システムの標準化、オープン化が望まれる


電子書籍化、版権処理、決済処理は司法族、文明人のお仕事

翻訳や著作などは、百姓、文化人のお仕事


iBooks, Kindle, Googleのブックストアに対して

honto(丸善)、Kinoppy(紀伊国屋)、Book Village(ソフトバンク)

変だよね? ニッポンの業界


AppleとAmazonとGoogleがグローバルの書店になった

丸善と紀伊国屋とソフトバンクが日本の書店?

情報革命における流通革命です

AppleやGoogleは、版権が切れた古典を無料の電子ブックで販売している

知の公共化・・・


アプリの出版でなく、標準アプリ(標準電子ブックストア)に対応した、電子ブックの出版がしたい


出版は、似ている

iTunes storeで、音楽のアルバムを出版する

iTunes storeで、映画のビデオを出版する

iBooks storeで、電子ブックを出版する

標準のアプリに対応した音楽、映画、本を出版する


電子化の波

フィルムが、DVDになって、ビデオデータになった(MPEG)

レコードが、CDになって、音楽データになった(MP3)

本が、テキストデータになった(XMDF)


出版は、もはや、モノ産業でなく、情報産業である

作品は、物品ストアでなく、情報ストアで販売される



電子ブックの作成費用は、紙の翻訳本と比べると、1/20程度

そりゃそうだ・・・ 紙なし、印刷なし、製本なし

似たような作業はあるが・・・


イルカの本電子版の値段は?

1000円、税抜き


諸経費を考慮すると、1000ダウンロードで、元が取れる

翻訳作業などの工賃を入れると、10000ダウンロードくらいいかないと、元が取れない

これは、絶対にムリ。けじめを付けるための出版です



現時点でのダウンロード見込み数は、10程度・・・

だから、けじめです、笑い



販売条件は、AppleのiBooks Storeで、有料販売

eブックランドが、販売条件をクリアできるか?

クリアできないようだ・・・ 残念



くわえて、eブックランドは、版権処理や決済処理に不備がある・・・

手間がかかる、残念・・・

カバーデザイン

摩訶不思議な夢を見た・・・

清治(父の名)は往診です

聖二(だれかさんの名)は返診です

母親が、XX(繋がるの意)と告げた・・・・





eブックランド 社長 横山三四郎 略歴

略歴:
1942年 山形県生まれ 1965年 上智大学外国語学部フランス語学科卒業
同年 産経新聞社入社。同社海外特派員(カイロ、ロンドン)など




講演など:
朝日カルチャーセンター横浜で「星の王子さまの作者 サン=テグジュペリの旅と生涯」(生誕100年記念講座/2000年2~3月)




「ひまわりの種まき隊」である。




ひまわりの種まき隊は長期戦に備えます

経営者がボランティアをするなんて―たまったものではないが、それをしてしまった。「ひまわりの種まき隊」である。

情緒的人間から論理的人間へ

マリー・キュリー夫人( 1867-1934 )のかつての研究所をパリに訪ねたことがある。建物の入り口をくぐるとこじんまりとした中庭があって、庭木が燦々と降り注ぐ太陽の光のなかで輝いていた。

横山三四郎





フクシマの事故の深刻さは、 4 か月もたってから明るみにでようとしている。メルトダウンの発表までに 3 ヵ月かかった。プルームなる放射能雲が人口 3500 万人の住む首都圏上空を徘徊して、放射性物質をまき散らしていた恐るべき事実がテレビなどで報じられるようになったのは今日このごろだ。世界注視の事故で、このようなでたらめな情報開示をする国が信用されることはもはやない。

いい加減さは新しい問題を引き起こして、福島原発事故による放射能汚染など、東北の田舎の話と聞き流していた東京都周辺の住民は、にわかに不安におびえて、子を持つ母親らが役所に駆け込み始めている。しかし放射能についての知識がないから、ただただ不安が募っておろおろするばかり。精神衛生上、まことによろしくない状況が生まれている。





これを解決するには、日本人はほとんど生まれ変わって、情緒的人間から論理的な、理性的人間にならなければならないのかもしれない。しかしそれは 100 年河清を待つに等しい。日本人には神風が吹いてセシウムなど吹き飛ばしてくれるだろうと考えている節がある。当座の不幸の解決にはなりそうもない。 

福島原発事故の最終処理までには数十年もかかるというのだから、それもちょうどいいのではないか。けれども日本人が論理的な、理性的な人間に変わるにはそれぐらいの時間がかかるのではないか。

「ひまわりの種まき隊」は、いまはただただうろたえる人々のために放射能教育のセミナーを各地で開催することを新しいミッションに加えようとしている。




青1色


AO Books



野生のイルカとのふれあい



レイチェル・スモールカー


訳 青柳洋介



これなら、カバーデザイン料はほぼゼロ円に近い


翻訳本だから、出版費用が若干かさむだろう・・・

主に、版権契約にかかる費用だ





だが、契約形式さえしっかりしていれば、エージェントと電子メールをやり取りして、原著者に契約書にサインしてもらえば良い。

この辺りの手数料である。郵便代その他、大したことはない・・・







本を出版して、元を取るのは至難の業

DVDを100部、売ったことがある・・・

それはもう、大変でした・・・





ノンフィクション 1冊

フィクション 1冊

電子出版で、自費出版する・・・

それで、区切りがつく





販売条件は、AppleのiBooks Storeで、有料販売

eブックランドが、販売条件をクリアできるか?





このようにアプリ出版の費用には、電子書籍化、アプリ制作、アップル社のAppStoreへの登録、登録後の管理のコストがふくまれています。

アップルの審査が通らない作品については、eブックランドで電子書籍出版する道を用意してあり、またアップルのアプリ出版費用の8万円のうち、5万円は返済いたします。





有料作品はアップル社のAppStore、Google社のGoogleStoreとも、両社の販売手数料は売上げの30%です。還元される70%のうち、50%が著者に印税として支払われ、20%がeブックランドの管理費です。外為手数料は還元額から、また送金手数料は印税から差し引くとします。(2011年6月改定)

ランダムハウス・ダブルデイ

出版のレーベルは? AO Labelにしよう・・・ あおレーベル


電子ブックの収益支払いのスレッショルドは10000円らしい

GoogleのAdSenseと同じ

1000円の本、取り分は原著者25%、翻訳者25%と仮定する

1冊売れて、250円

40冊売れると、1万円が支払われる





出版費用が20万円だと仮定すると、800冊売れたら、元が取れ




ヤンリーピンとほうほう堂

ダヴィンチコードとイルカコード

ランダムハウス・ダブルデイです・・・





舞台は、音、光、言葉などを、みなで共有する・・・

その場限りの臨場感こそ、舞台の醍醐味である・・・





コンテンポラリー・ダンス・・・

暗黒舞踏を想いだした・・・ 古いな~





ほうほう堂は、DVDも出版している・・・




火曜日, 10月 27, 2009

メディア関係者へ

音 -> 音梵天(サウンド) -> 波動 -> エネルギー -> 音魂

光 -> 阿弥陀如来(ビジョン) -> 波動 -> エネルギー -> 光魂

文字 -> まじない(スペル) -> 波動 -> エネルギー -> 言魂

お忘れなく

でわ

青柳洋介





梵天 ブラフマン ヒンドゥ 宇宙の最高原理

阿弥陀 無量光 仏教 如来

まじない うらない シャマニズム タオ

注)まじないについては、いまいち、分かりませんが・・・

タオとは? タオイズム 道教などです・・・

ゴダールは、ジゴロよ、ゴロツキよ - 自由の女神

自由の女神は自由に議論する、主張する - 自由の女神連合







プロモーションか?

著作権侵害か?

YouTube映像の価値は何だろうか?








www.youtube.com
ほうほう堂が月に1度、いろんなとこで踊る「ほうほう堂@」シリーズ。 今月は『ほうほう堂@床』。 これは3月3日に世田谷美術館で行なった公演『ほうほう堂@入口』の1シーンです。



http://artharbour-ao.blogspot.com/2010/08/blog-post_7677.html

artharbour-ao.blogspot.com
‎........there's nothing that's perfect, we can't expected everything to be perfect... if there is something perfect, it might be whole universe. 完璧なものなどない。われわれは完璧であることを期待できない。もしも、完璧なものがあるとすれば、それは宇宙全体であるのかもしれない・・・ ......

翻訳本の電子出版の相談です


eブックランド御中

以下の本の電子出版を検討しています。

なお、原著はすでにKindleで電子出版されています

また、翻訳原稿はできあがっています

原著者との版権契約などがあります

どのような手順での出版になるでしょうか?

また、電子出版の費用はどのようになるでしょうか?(大まかな見積もり)


■ タイトル: To Touch A Wild Dolphin
                  - A Journey of Discovery with the Sea’s Most Intelligent Creatures
■ 仮題: 野生のイルカとの触れあい - 海でもっとも知的な生き物の観察研究
■ 作者: Rachel Smolker(レイチェル・スモールカー)
■ 総ページ数: 274ページ(写真16ページ含む)
■ 出版社: Random House Doubleday
■ ISBN: 0-385-49176-X
■ 発行年: 2001





--
Aoyagi YoSuKe  Book Creator

Tokyo Office(temporary): Ikejiri Setayaga-ku Tokyo
Fukuoka Office: Kayanomori Iizuka-shi Fukuoka

Blog: http://ayosuke.blogspot.com/

Main Bank: MitsuiSumitomo Bank, Ltd. Kitazawa branch/Credit VISA
Partnership:Amazon.co.jp Associate program

2011年9月9日金曜日

種の起源@バイブル出版

   カバーができていない、原稿も未了の本をAmazonで予約受付中・・・ 


僕が言っていた出版エージェントは、今の出版システムでは、編集者です・・・


   ライター(柳ブックス) - 出版エージェント(編集人) - ストア(書店)


   ハリーポッター方式です 松岡さん(静山出版) - 出版エージェント(松岡さんのだんな) - 書店


   ハードカバー: 462ページ 出版社: 静山社 (1999/12) 言語 日本語, 英語, 日本語 ISBN-10: 4915512371


   ライターが出版人を兼務する 問題なし、レーベルの問題だけだから・・・


   スーパーがオリジナル商品を開発して、販売するのと似ているのかも? 


原稿+カバー => 出版エージェント => ストア(電子ブック)


   ダーウィンの種の起源はそうなっている 


だれかさんが電子化、US Amazonで、0US$で、電子ブックとして販売している・・・ 


紙の本でオンリーワンブックを創る@バイブル出版


  

2011年9月5日月曜日

ユニ・エージェンシー

http://shuppan.sunflare.com/harada/interview_02-1.htm


版権エージェントに聞いておこう(前半)

語る人 三枝明子(みえだ・あきこ)さん、(株)日本ユニ・エージェンシー 児童書担当
聞く人 原田勝、翻訳者; 斎藤静代、翻訳者
対談企画第二弾は、大手版権エージェントの一つ、日本ユニ・エージェンシーの児童書担当、三枝明子さんにお話を伺いました。翻訳者にとっては、原書の翻訳権があいているかどうかはとても気になるところ。今回は、版権エージェントの仕事内容、翻訳者との望ましい関係や、三枝さんの翻訳出版にかける思いを中心に話していただきました。
前回同様、聞き手はわたし原田と、翻訳者の斎藤静代さんです。

三枝明子(みえだ・あきこ)さんプロフィール

(株)日本ユニ・エージェンシー、児童書担当
書籍・雑誌編集、ライターなど出版業界での仕事を多数経験。2007年4月より現職。気さくなお人柄で、瞬く間に聞き手を三枝ワールドに巻きこむ仕事大好き人間。


原田:さっそくですが、版権エージェントという仕事を簡単に説明していただけますか?
三枝:わたしたちは、日本の出版社に海外の作品をご紹介する場合、海外の権利者やエージェントの代理人なんです。ですから、たとえばアメリカのAという権利者が日本のB社という出版社に翻訳権を売った場合、B社からAに支払われるアドバンス(前払金)や、B社から申告される一定期間内の実売部数に応じた印税の中から、契約で定めた手数料をいただくことになります。扱う商品は書籍だけでなく、テレビや映画などの映像やキャラクター肖像権なども含まれるんですよ。
原田:当然、海外のブックフェアなどにもいらっしゃるんですよね?
三枝:ええ。春のボローニャ、秋のフランクフルトには必ず出かけていきます。
原田:具体的にはどのように本を出版社に紹介するんでしょう?
三枝:本来なら、これと思った原書を肩にかついで、行商みたいに出版社さん回りをしたいんです。編集者をしているころに、そんな風に原書を紹介に来るエージェントの方を見て、ああ、いい仕事だなあ、と思っていました。でも現実には人手が足りなくて、不本意ですが、電話で売りこみをして原書を宅配便で送ることが多いですね。
原田:今、ユニさんには何人くらい社員がいらっしゃるんでしょう?
三枝:二十名前後です。その中でほぼ半分が事務方、残りが版権売買の仕事をしていることになります。児童書・絵本担当はわたし一人なので、てんてこまいなんです。
原田:一人ですか? それは大変だ。
三枝:それでも、編集者さんに絵本の「読み聞かせ」をすることもあるんですよ。
原田・斎藤:え?
三枝:編集者の方たちに内容を理解していただくために、絵本の原書をもっていって、その場で日本語に直して「読み聞かせ」をするんです。
原田・斎藤:へえー!
三枝:また、翻訳権を売ったらおしまいではなくて、たとえば海外の印刷所などと組んで共同印刷する場合、入稿データや校正の仲介をしたり、絵本の原画データを版元から取り寄せる手配をしたり、そういう製作サイドの仕事もフォローします。イギリスの出版社などは、部数確保のために最初から数カ国で同時出版を企画する場合もあります。日本の絵本市場は大きいので、海外の権利者にとっては魅力的なんです。
原田:そこまで版権エージェントの仕事とは知りませんでした。大変そうですね。翻訳権を売ればおしまい、と思ってたんですが……。
三枝:それだけじゃないんです。共同印刷だけでなく、絵本やビジュアル本の画像データ、一般の書籍でもイラストの元データなど、なかなかすぐに送ってもらえないことも多いのですが、日本の出版社にご迷惑をかけないよう、できる限りがんばっています。
原田:原書を出版社に紹介する際、自分の趣味や嗜好がじゃまになりませんか?
三枝:編集者の頃は、好みの本はとくに気持ちを入れて作ることもありましたが、今はそんなことはありません。どんな本でもまず受け入れます。受け入れて、自分なりに分類し、「ラベル」を貼っていくんです。こっちの山には「かわいいクマちゃん系」、こっちの谷には「家族ものシリアス系」とか……。それで、出版社から「こういう感じの本はないか?」と問い合わせがあると、その山や谷へ行き、作品を掘り出してきて紹介する、という感覚です。たぶん、世の中にあるもので一人の人間の趣味に合うものなんて、一割あるかないかでしょう。でも、それぞれの本のいいところを見つけて、それをプレゼンするのは苦にならないんです。
原田:日本には今、いわゆる大手と言われる版権エージェントが三社あって、こちらの日本ユニ・エージェンシーのほかに、タトル・モリ・エージェンシー、イングリッシュ・エージェンシーがありますが、どういう住み分けになっているんでしょう?
三枝:海外の権利者と独占契約を結んでいる場合がありまして、たとえばユニの場合はアメリカのランダムハウス社、絵本中心のイギリスの出版社ウォーカー社などがそうですし、アメリカのルーカス・フィルムの総代理店もやっています。そういう独占契約がない場合は、一件ごとに他のエージェントさんと競合になります。できれば独占契約の版元を増やして、落ちついて、いい仕事をしたい、というのが本音ですが……。エージェントを通さずに権利者から直接、版権を買われる出版社もありますし、なかなか思うようにはならないのが現実ですね。
いい仕事というのは、それぞれの本に一番ふさわしい形で翻訳出版されるように、出版社や翻訳者をアレンジしたいという意味です。ただし、中には同じ作家や権利者の作品でも、このシリーズはユニで扱うけれど、こっちは別のエージェント、などと錯綜しているケースもあります。
原田:では、わたしたち翻訳者が、自分が読んだ原書が面白いので翻訳したいと思った時、どうすれば翻訳権があいているかを調べられるんでしょう?
三枝:基本的に「日本語独占翻訳権」、いわゆる翻訳権は日本の出版社にしか売ることができません。いくらお金をもっている人でも、個人に翻訳権を売ることはできないんです。なぜなら、出版機能をもたない人や組織に翻訳権を売って、それっきり本にならなければ、その本が飼い殺し状態になってしまうからです。つまり、翻訳権の情報をお渡しできる相手は、基本的には出版社ということになるんですね。
原田:今の情報化社会では、インターネットを通じて、ある書籍が本国でどれくらい売れていて、どういう評価を受けているかは簡単にわかってしまいますよね。ところが、翻訳権があいているかどうかは公開されていません。面白い原書を見つけて、シノプシスを書き、出版社に問い合わせ、結果、もう翻訳権は売れてます、翻訳者も決まってます、残念、ということがあるわけですが……。
三枝:じつは、翻訳者志望の方からの問い合わせの電話が増えているんですが、版権情報はエージェントにとって商品の一部とも言えるわけですから、すべてオープンにお知らせするわけにもいかないんですね。気持ちとしては、すべての問い合わせにお答えしたいのですが、難しいのが現状です。できれば出版社を通じて問い合わせていただきたいです。なぜなら、Ⅹという出版社から、ある作品について翻訳権があいているかどうか問い合わせがあったとしますね。作品の内容とⅩ社の出版傾向が近ければ、海外の権利者に対してポジティブな報告ができます。「Ⅹ社さんなら、きっと日本にしっかり根付かせてくれますよ」と、言える。つまり、ビジネスになるのです。
じゃあ、直接翻訳者の方とおつき合いしていないのかと言えば、そんなことはなくて、あるジャンルで一定の評価を受けている翻訳者の方ならば、お互いに情報交換して、出版に結びつくよう動いています。
原田:なるほど。ただ翻訳権が売れればいい、というわけではなく、その本にふさわしい出版社から、ふさわしい訳者の翻訳で出版できるのが理想ですよね。
三枝:版権エージェントの仕事は「里親探し」だと思うんです。たとえば、アメリカで生まれたこの子は、こまっしゃくれてクセが強いのだけど、根はとっても素直な子だ、と思えば、これは広く一般の読者を想定して本作りをする大手の総合出版社じゃなく、特定の読者をもっている小さな出版社の中に、この子の良さをわかってくれて、いいところを伸ばしてほめてくれる、そういう里親がいるはずだ、と考えます。それなら、ここと、ここに声をかけてみよう、となるわけです。
斎藤:「里親探し」という表現は、心のこもった、いいたとえですね。
三枝:紹介した本が日本で売れてくれるのもうれしいですが、あそこならいい里親になってくれるんじゃないかと思っている出版社から、「翻訳権あいてませんか?」といって、里親の申し出があるケースですね。そういう時は、よし、って感じですよ。「はいはい、あいてますよ。この本、ちょうどお宅にご紹介しようと思ってたんですっ!」って。そして、里子に出したらおしまいじゃなくて、そのあとも元気に育ってるかな、と見守るのもわたしたちの仕事と考えています。

原田:先ほど、編集者に絵本の即興翻訳読み聞かせをすることがあるとおっしゃいましたが、たしかに編集者の方々が、皆さん原書がどんどん読めるわけでもなく、また読む時間もないことが多いですよね。また、海外の作家やジャンルの情報を系統的に追う暇もない。一方で、翻訳者は、特定の作家やジャンルをずっと追いかけている人が多いと思います。ですから、翻訳者が版権エージェントの方々とタッグを組んで、そういう情報こみで出版社に売りこみをかけるという形がもっとあっていいんじゃないかと思うのですが、いかがですか?
三枝:そのとおりだと思います。ご検討いただける出版社の数は増えているわけではないのに、流れこんでくる原書の数や、翻訳出版される本の点数は確実に増えている。そこに翻訳者集団というか、翻訳者の方たちが活躍する余地があります。翻訳者さんの中には、ジャンルや作家に思い入れをもっていて、「三枝さん、今度この作家の新作が出るらしいんだけど」とか、「これ、すごいよ、これこれこういう話でさあ……」とか、言ってくれる人がいらっしゃいます。わたしはそういう話にもとづいて、それなら、あの出版社のあの編集者の方に見ていただこうか、と目星がつけられる。出版社が興味を示せば、その翻訳者さんにシノプシスを作ってもらって送る。出版が決まれば、できればその翻訳者さんに翻訳をやってもらう、という流れで進められます。
この方法だと、本の特徴をアピールすることができて、より多くの本を縁付かせることができると思います。出版社も助かると思いますよ。
原田:エージェントの方たちだって、毎週送られてくる原書の山で溺れかけていると思うので、翻訳者は原書ウォッチャーとしてお手伝いができるということですね。
「洋書の森」のように、まだ版権の売れていない本を集めて翻訳者に公開する方法もありますが、今言ったようなやり方の方が出版につながる可能性が高く、エージェント、出版社、翻訳者の三者がみんなハッピーになると思うのですが。
三枝:ジャンルにもよりますね。あまりにニッチなジャンルだと、出版に結びつけるのは簡単ではありません。翻訳者の方が熱意をもってもちこんでこられても、すぐに出版に結びつくわけではありません。何年かお時間をいただくこともあるということです。
ですから、現実的にはこんな手順になると思うのです。たとえば、どなたかの紹介でわたしたちが翻訳者の方と会い、その方の実績や得意分野や好き嫌いなどを伺って、マッチしそうなものがあれば原書を紹介し、読んでいただいてシノプシスを作ってもらいます。それをもとにわれわれが出版社に売りこむとか、その翻訳者の方に独自に動いてもらう、というやり方ですね。翻訳者の方が、われわれとはおつき合いの浅かった出版社さんを引っぱってきてくれるケースもありますし。
原田:そこで問題になるのは、実績のない、あるいは実績の少ない翻訳者はどう動けばいいか、ということです。
三枝:そうですね。やはり実績のある方だとわたしたちはありがたいですね。
一方で、日本ユニ・エージェンシーは「洋書の森」に原書を預けたり、あるいはバベル、アメリア、といった翻訳教育部門と出版部門の双方をもった会社に、公募などの形で原書を提供したりもしていますので、そういうルートを活用していただければと思います。
原田:エージェントも出版社も翻訳学校も、それぞれ営利企業であり、慈善団体ではないのですから、翻訳者もそれを理解した上で、きちんと情報を集め、本を読み、腕を磨いて動け、ということでしょうか。そうすれば必ず人に訴えかける力が身につき、話を聞いてくれるところも増えていきますからね。
三枝:人それぞれ得手不得手がありますし、好きなジャンル、得意なジャンルをもっている方とは話がしやすいですね。
原田:斎藤さんは、今日、三枝さんと初めて会ったわけですが、どうですか、得意ジャンルを売りこむとしたら?
斎藤:好きな本は「女性もの」です。女性が生まれてから死ぬまで、どんな一生を送ったか、そういうことが描かれている本が好きです。
三枝:読んでいて身につまされませんか?
斎藤:痛みを感じるのがいいんです。胸がどきどきして……。ああ、でも、あまり熱くなってはいけないのかもしれません。もっと冷静に作品を評価できないと。
原田:いや、そうでもないでしょう。熱くなればいいんですよ。冷ましてくれる人はまわりにいっぱいいるから。編集の人たちは、その辺は鼻が利く人が多いですよ。
三枝:それに、翻訳者も一人の人として自己主張してほしいですね。たとえば、この本はここが好きだ、ここがこうだから面白い、ここに熱くなるんです、という話を聞きたい。その人がどんな人なのか、こちらに伝えてほしいと思います。それがあれば、新着の本が来た時、この本ならあの人に読んでもらおう、と顔が浮かびますから。
斎藤:でも、どんな人でもここへ来て、原書を見せてもらったり、翻訳権の情報をいただけるわけではありませんよね。
三枝:わたしたち版権エージェントが、どういう仕事をしていて、翻訳者の方とどういう形で協力できればいいと考えているかは今日の話でわかっていただけたと思います。あとは、こちらがお話を伺いたくなるような立場を作ってほしい。その立場を作るのは翻訳者ご本人しかいない。そうなるまで頑張ってほしいと思いますね。
今日はなんとなく、「版権エージェント」「出版社」「翻訳者」という代名詞で話していますが、じつはすべて人間対人間なんです。メールでも、電話でも、会って話をしていても、相手の人間性を感じながらやりとりをしているわけです。表向きの話は、立場とか、権利とか、そういう枠の中で進むのかもしれませんが、結局は一人の人として、あとで恥ずかしくない応対をお互いにしたい、そう思います。
原田:おっしゃるとおりです。本にまつわる仕事というのは人間関係でなりたっていますから。
三枝:仕事ですから、大変なこともありますが、最終的にわたしが紹介した本が出版され、それを読んだ子どもさんから届いた感想を見せてもらったり、あるいは、書店の店先で一心不乱に絵本を座り読みしている子を見かけると、ああ、大変だったけど、あの本やってよかったなあ、と思います。児童書は子どもの頃から好きだったし、たまたまユニに入って配属されたのが児童書で、ほんとにラッキーです。
作者の思いや原書のたたずまいを、わたしたちの仲介で、翻訳書というもう一つの形で世に送りだせる。そう思うと、とっても楽しい仕事なんです。
原田:今日は長時間、貴重なお話をありがとうございました。本を見る角度がまた一つ増えた気がします。これからも、たくさんの本を日本に紹介してください。ありがとうございました。
(この対談は、2008年1月23日、神田神保町にある(株)日本ユニ・エージェンシーで行ないました。)

2011年7月21日木曜日

オスカー・ワオと電子ブック

ジュノ・ディアス「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」。激しくおすすめする今風海外小説。オタクが主人公、呪い、ラテン文化、異様な詳細部分の情報量、禁じられた恋、歴史へのさかのぼり、古典小説とサブカルのミクスチュアがまさに「DJ」的。

 何だったっけ? 龍とナーダ だったっけ? 笑い


【ジュノ・ディアスさん来日】ジュノ・ディアスさん来日記念イベントの日程・内容が決定しました。8/3(水)19時より青山ブックセンター本店にてトークショー&サイン会(聞き手:都甲幸治さん)(続く)

 僕は寝たが、頭は冴えていた。彼女の振る舞いは、僕がこの特別な場所を最初に発見した男であると思わせるものだった。


 ざっと、翻訳して、日本語の文章を練り直さないと・・・ あ~~~あ 最悪、出版エージェントを使って、iBooks Storeで販売する 売れねえよな、笑い


 そっちが、柳ブックスなら、こっちは、あおブックス出版KK 笑い 自身のレーベルで、販売する まるで、大道芸人だ、笑い


 本が売れたら、つまり、大道芸人に投げ銭が入った、ちゃりん、ちゃりん・・・ 500円玉・・・


 投げ銭の内訳 原著者 500円 翻訳者 500円 出版エージェント 500円 Apple 500円 本は税抜き、2000円です・・・ これで良いのかな?


 出版エージェントの広告は? メインは、facebookである・・・


 マーガレット

 iBooks Storeも、Appleクラウドで、広告を打つ・・・


 都甲さんて、早稲田の准教授の翻訳者? 何語で話すのだろうか? 英語とスペイン語?


 都甲さんは英語も、スペイン語も話せるのだろうか? 翻訳者は話せなくてもかまわない、通訳を付ければよい、笑い


 30歳のニューヨーカーの女の人と自由に会話するほど、英語はしゃべれない・・・ ムリだよ・・・


 草間弥生は、ニューヨークに20年?くらい住んでいたが、今は、片言のジャパニーズ・イングリッシュ、通訳を使っている


 スペイン語訛りの、ニューヨーカーの英語って、どんな英語? 南部の英語はまた分からん・・・ カリフォルニアの英語は、ニューヨークとは違う・・・


 翻訳者は影だから、聞き手なんだよね・・・ 聞いて、コメントするのかな?


 アメリカでミリオンセラー、日本ではどれくらい売れるのかな? 20万部? そんなに売れないか・・・


 Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 10,770位 (本のベストセラーを見る)


 ファミリーシークレットは? 目下・・・ Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 47,760位 (本のベストセラーを見る)


 村上春樹の雑文集 Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 3,201位 (本のベストセラーを見る)


 ノルウェイの森、ロングセラーだな・・・ Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 3,055位 (本のベストセラーを見る)


 このような仕事は、出版エージェント、広告人のお仕事ですが・・・


 翻訳者も、作家もイベントをして、売る? システムが古くない? ギターを片手に、飲み屋巡りで、カセットテープを売り歩く@ギターを抱えた渡り鳥、小林旭


 美里さんは、原著者、取り分は、500円玉2枚 1000部売れたら? 100万円、笑い 10000部売れたら? 1000万円


 出版エージェント、広告人の取り分は? 10000部で、500万円・・・


 ミリオンセラーなら、10億円・・・ LADY GaGaは、このようにして、蓄財している・・・


 本と音楽の違いは? コンテンツのデータが、テキストか? MP3か? それだけです・・・


 アートワーク、すなわち、ジャケットやカバーは、JPEGです。共通です・・・


 テキストだけで、一生分の経費が賄え、お釣りがくる@ミリオンセラー 売れない作家でも、何とか食える?


 売り上げ目標は? 4000部、400万円、新人作家の初版本


 出版エージェントの取り分は200万円、ストアの取り分も200万円 紙屋さん、印刷屋さん、製本屋さんは失業 フォードが馬車を駆逐したのと同じ


 ペーパーレス運動です、森林資源の保護活動です・・・


 紙は生物資源 電子は物理資源 生物を守ろう・・・


 緊急医療 > 食 > 衣・娯楽 > 住 > 通常医療 


本は主に娯楽に分類されます 綿のTシャツは衣 木材は住 


やはり、先進国の本は電子ブックです


 脱原発はハイテクへの道、ペーパーレスもハイテクへの道


 脱原発にも、時間を要す、ペーパーレスにも、時間を要す ご心配なく・・・ 


だが、紙は減っていく