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2015年4月27日月曜日

金融システム

エクイティファイナンス

読み方:えくいてぃふぁいなんす
英語名:Equity finance
分類:財務・会計|資金調達
エクイティファイナンスは、「新株発行を伴う資金調達」のことであり、企業のエクイティ(株主資本)の増加をもたらす資金調達のことをいう。具体的には、公募(時価発行増資)、 株主割り当て、第三者割当といった払込を伴う増資や、転換社債型新株予約権付社債(CB)等の新株予約権付社債の発行などを総称する際に使われる。一般に、デットファイナンス負債の増加を伴うのに対して、エクイティファイナンスは資本の増加を伴うところに大きな特長がある。

エクイティファイナンスは、発行会社(企業)にとっては、原則として返済期限の定めのない資金調達であり、財務体質を強固にする効果がある一方で、投資家(株主)にとっては、調達した資金が中長期的な収益拡大に貢献する投資に充当されない場合、1株当たりの価値の希薄化(ダイリューション)が起ったり、調達した資金が適切な投資に当てられなかった場合、会社の支配関係や配当政策などに影響が出たりするなどのリスクもある。そのため、通常、実施する際には、株主に対して合理的な説明が求められる。

なお、企業がエクイティファイナンスを実施する場合、株式市場の環境によって、ポジティブに評価して株価が上昇することもあれば、ネガティブに評価して株価が下落することもあり、その反応は一概にはいえない。また、その本当の成否は、一定の時間が経ってみないと分からない。

エクイティファイナンスの活用場面

エクイティファイナンスは、発行済株式数を増加させ、1株当たりの株式価値を薄める可能性もあるため、原則として、以下のような場合に利用することが基本となる。

・株主資本の充実が会社の発展に不可欠である場合
・株主資本の充実が会社の体質強化に不可欠である場合
・資金調達により中期的に利益の拡大が見込まれる場合など

企業のファイナンス手法の種類

一般に、企業のファイナンスには様々な手法があるが、大きく分けて、「エクイティファイナンス」と「デットファイナンス」がある。また、この2つの中間的な存在として、資本と負債の性格を併せ持つ「メザニンファイナンスハイブリッド証券等)」があるほか、企業が保有する資産を裏づけとして資金を調達する「アセットファイナンス(資産の証券化)」というものもある。

・エクイティファイナンス:株式、優先株式、CB、新株予約権など
・デットファイナンス:ローン、社債など
・メザニンファイナンス:優先出資証券、永久劣後債など
・アセットファイナンス:ABSMBS、ABCP、ABL、OAなど

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