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2015年7月11日土曜日

青春の門

『青春の門』(せいしゅんのもん)は、五木寛之が1969年から『週刊現代』に断続的に連載している大河小説で、テレビドラマ化や映画化、漫画化もされた。1976年、「筑豊編」で五木は吉川英治文学賞を受賞した。早稲田大学の先輩である尾崎士郎の『人生劇場』に倣ったものである。

1975年 東宝 183分
[監督]浦山桐郎
[脚本]早坂暁 浦山桐郎
[原作]五木寛之
[撮影]村井博
[音楽]真鍋理一郎
[出演]吉永小百合 仲代達矢 小林旭 田中健  大竹しのぶ 関根恵子 小沢昭一  河原崎長一郎

大正七年、米騒動の嵐が筑豊に波及した時、軍隊に抵抗し男を上げた伊吹重蔵(仲代達矢)は、坑夫たちの信望を集めた。一人息子の信介を残して妻が他界してから数年、重蔵は、女給タエ(吉永小百合)に恋をした。重蔵は店に乗り込み強引にタエを連れ出したが、重蔵と同じようにタエに惚れているヤクザ塙竜五郎(小林旭)が駈けつける。取っ組み合いの末、重蔵はタエを獲得する。しかし、炭鉱で水没事故が起こり、重蔵は坑内に閉じ込められた朝鮮人徴用工を救出しようと自ら爆死を遂げる。

昭和二十年。小学校四年になった信介(田鍋友啓)が、ある日仲間たちと一人の朝鮮人少年をいじめている時、来合せたタエは怒った。タエは信介を父親のような男らしい男に育て上げようと、炭鉱労働をして頑張っていたのだ。この喧嘩をきっかけに、水没事故の時に命を救われた朝鮮人・金(河原崎長一郎)がタエのもとに出入りするようになる。この事は、炭鉱内の噂になるがタエは気にしない。しかし、信介は金に好意を感じる一方、美しい義母を取られるような恐れを感じる。だが、その金も出征。

そして敗戦。男たちが戦場から帰って来る。かつて重蔵の配下だった平吉(小沢昭一)、竜五郎、金。重蔵にタエ母子の事の面倒を見る、と約束していた竜五郎は、タエと信介を自宅に引き取ろうとするが、金は猛烈に反対し自分と共に朝鮮へ行こう、と言う。気丈なタエはこの二人の申し出を断わるが、その心の隙をつかれ、人のいない坑道内で平吉の愛撫を許 す。その直後、大音響とともに落盤事故が起こり、平吉は死亡、タエは辛うじて救出される。

朝鮮動乱勃発。信介(田中健)は中学三年。竜五郎の説得で、めっきりやつれたタエと信介は、飯塚に向って烏尾峠を越えようとしていた。信介の幼なじみの織江(大竹しのぶ)が涙ながらに見送る。竜五郎の家に着いてすぐ、タエは喀血して入院する。やがて、信介には次々と新しい体験が訪れる。性のめざめ、喧嘩、高校進学、野球部生活……。その中で、音楽の女教師、梓旗江(関根恵子)の魅力は強烈だった。ある日、信介は、旗江と恋人のアメリカ人記者との情事を目撃しショックを受ける。

タエも日増しに快方へ向かいつつあった日、信介は、今は若松のキャバレーの女給になっている織江に会いに行った。「同じ炭鉱で死んでも、うちのお父ちゃんは虫かごつ」と織江になじられるが、その夜、信介と織江は結ばれる。数日後、大学受験で上京する前夜、元気になったタエに、信介はつもる想いの数々をぶつけて抱きついたが、涙で耐えるタエに制せられた。翌日、激しい愛の苦しみと、行方の定まらぬ情念を抱いたまま、信介はオートバイを駆って筑豊を出てゆく。

(goo映画より引用)

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