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2012年10月13日土曜日

日本の出版業界は?


日本の出版業界は?

 読書週間を前に、朝日新聞社は「読書」をテーマに8~9月に全国世論調査を実施した。電子書籍を読んでいる人はまだ少なかったが、将来的に「電子書籍を使ってみたい」という人は全体の30%に達した。好きな作家は1位東野圭吾、2位司馬遼太郎。1年間に読む本の冊数は「1~5冊」が多かった。
■端末「3千円」「5千円」なら、4割
 電子書籍を読んでいるかどうかたずねたところ、「読んでいる」は5%、「読んでいない」が93%だった。「読んでいる」は20代は13%、30代は10%で、若い年代ほど高く、40代以降は低かった。
 近い将来、電子書籍を使ってみたいかという質問には「使ってみたい」が回答者全体の30%、「使ってみたくない」が56%だった。20~40代は4割近く(20代は38%、30代は36%、40代は38%)が「使ってみたい」と答えた。
 一方、スマートフォンを使っているかどうかたずねたところ、「使っている」は26%、「使っていない」は73%だった。スマートフォンを「使っている」人のうち、電子書籍を読んでいる人は12%で、スマートフォン利用者は電子書籍を読む“予備軍”となる可能性がうかがえる。
 電子書籍を読んでいない理由(複数回答)は「紙の本のほうがよい」(48%)が最多で、「目が疲れる」(25%)、「使い方がわからない」(24%)、「端末が高い」(19%)が続いた。
 では、電子書籍の機器はいくらぐらいなら買いたいと思うのか。「買わない」が43%。「3千円ぐらい」は21%、「5千円ぐらい」は20%で、約4割は5千円程度より安い価格を選んだ。
 ソフトについてもたずねた。読みたい1500円の本が電子書籍になった場合、いくらなら買うかをきいたところ、「買わない」の37%を除くと、「500円」が26%で最多だった。
 10年後の読書の形態はどうなっていると思うか。この問いには、「すべて紙」(35%)「ほとんど紙」(24%)と、約6割が「紙」と予想している。紙も電子書籍も「同程度」は15%。「ほとんど電子書籍」は7%だったものの、20~40代では1割を超えた(20代は13%、30代は10%、40代は11%)。
■ほんの情報「書店で知る」59%
 本をどのように入手しているかを複数回答で聞くと、「大型書店」が68%と多く、「小規模の書店」(35%)、「図書館で借りたり、読んだりする」(21%)と続いた。「ブックオフなどの新古書店」は18%、「ネット書店」は16%にとどまったが、年代別にみると20~40代ではどちらも2割を超えている。
 では、本に関する情報はどこで知るのだろうか(複数回答)。「書店で本を見て」(59%)、「新聞や雑誌の広告」(44%)、「新聞の書評や記事」(41%)、「テレビ」(27%)と続いた。「テレビ」は20~40代では3割を超えた。
■年に読む本「1~5冊」38%
 この1年間に、本(雑誌や漫画以外)を何冊くらい読んだかたずねたところ、「1~5冊」は38%、「6~9冊」は17%、「10~19冊」は16%で、「読んでいる」のは計86%。「読んでいない」は12%だった。
 インターネットの影響で本が読まれなくなったとよくいわれるが、ネットを「使っていない」人のうち、本を読んでいるのは78%。ネットを「週に数回使う」「毎日1時間程度使う」「毎日2時間程度使う」「毎日3時間以上使う」人は、いずれも90%以上が本を読んでいる。
■好きな作家1位は東野圭吾
 好きな作家を自由に3人まで挙げてもらったところ、1位は東野圭吾、2位は司馬遼太郎、3位は宮部みゆき、赤川次郎、5位は村上春樹だった。作家名を挙げなかった人は41%だった。東野は2006年に「容疑者Xの献身」で直木賞を受賞。「白夜行」「流星の絆」などドラマ化される作品も多い。東野は女性の、司馬は男性からの支持が強かった。
     ◇
好きな作家や著者(カッコ内は人数)
1 東野圭吾(264)
2 司馬遼太郎(109)
3 宮部みゆき、赤川次郎(82)
5 村上春樹(81)
6 松本清張(70)
7 西村京太郎(65)
8 五木寛之(51)
9 夏目漱石(47)
10 内田康夫(45)
http://digital.asahi.com/articles/TKY201210120585.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201210120585

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