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2015年5月12日火曜日

官民バランス

官民バランスはどのようにして取るのが良いか?


嶋津洋樹 SMBC日興証券 シニア債券エコノミスト
[東京 12日] - 安倍政権と黒田日銀によるデフレ脱却へ向けた取り組みに対し、「官製春闘」「官製相場」など、公的介入は過大だとの認識に基づいた批判がよく聞かれる。
確かに、公的部門がイノベーションやリスクテークなどの判断で民間部門よりも優れた結果を出し続けることは理論的にも経験的にも難しいことが知られている。経済活動への公的介入は、経済の効率性や適切な資源配分にとって「百害あって一利なしであり、最小限にすべきだ」との意見には説得力がある。
しかし、実際には民間も常に適切な判断を下せるわけではない。もし、民間が常に適切な判断を下せるのであれば、金融市場や実体経済でのバブルはもちろん、景気後退もこれほど頻繁には起きていないはずである。
「レッセフェール(自由放任主義)」は経済の効率化を追求するうえで魅力的な思想の1つと言えるが、それをそのまま現実に当てはめたところで、必ずしも理想的な成果が得られるとは限らない。リーマンショックとその後の世界経済の推移は、財政・金融政策や規制などを通じて公的部門が経済において果たす役割を見直すきっかけになっていると筆者は考えている。
<バーナンキ氏の反論>
政府は一般的に、安全保障や治安維持、公共性が高いとされる分野で主体的な役割を担うことが期待されている。また、民間がリスクの大きさや採算性の低さなどを理由に積極的に取り組めない事業に対し補助金などで支援したり、税制などで特定の経済活動にインセンティブを与えたりすることもあるだろう。

問題は、そうした公的介入がどの程度まで許されるかということだ。複雑なのは、公共性という概念や公的介入のリスク、採算性が常に一定とは限らないことである。   続く...

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