電機と自動車が合体し始めました・・・
グーグルカーに負けないためには、どうすれば良いのでしょうか?
グーグルの開発目標は、ツールでなくて、交通システムです。
そういう捉え方をしなければ、日本はまた負ける・・・
そういう捉え方をしなければ、日本はまた負ける・・・
車が完全自動運転になる未来を考える上で一番心しておかなければならないこと、それは車がおそらく自分の車ではなくなるということです。
自走車の究極の役割りを突き詰めて考えた人はほぼみな、おなじ結論に達しています。未来の車は共有資源になるというんですね。少なくとも人口が密集する都市部では。
グーグルはそもそもの最初からこの未来図を思い描き、その実現に向け動いてました。共同創業者セルゲイ・ブリンはザ・ニューヨーカーのBurkhard Bilger記者にこう語っています。「外を見てごらん。駐車場をぐるっと歩いて、何車線もある道路を見るにつけ、今のこの輸送インフラの支配力には圧倒されるよ。土地にも大きな負担をかけている」
そんなグーグルが潰そうとしているのは、「所有者が運転者」という今のモデルです。そのうち、車は買わなくても必要なときにスマホなんかのネット接続端末で呼び出せば、自走車が勝手に迎えにくるようになる。それだったら「90%の時間は駐車場で待ちぼうけ」な今の状況を変え、車の稼働率を上げることができる。そこを変えるだけでも都市部の不動産には革命がもたらされる。車を寝かせておくためだけに一体どれだけの土地がムダに使われていることか。駐車場が減れば、土地をほかのことに有効利用できる、というわけですね。
まあ、いくら自走車でも稼働率100%なんてことはないので、休みのときに停めておく場所ぐらいは必要ですが。それにしたって、今までみたいにランダムに車が出るスタイルではなく、1台1台奥からキッチリ詰めていくスタイルになります。車を呼び出して、たまたま現在地最寄りを巡回中の車がないときには、駐車場の一番出口に近い車が出動するんです。
「都市部の車は最終的には、公共の資源に進化する」と言うのは簡単だけど、そんなすんなり行くんかいな…と疑問に思う部分もありますよね。
まず、1家に最低1台という、自動車業界が目指す方向性とまともにぶつかります。第2に、共有モデルに切り替えたところで通勤渋滞ピーク時の台数がないと普及は難しい、という問題。足りないと高くなりすぎて誰も使わなくなりますからね。さらに、車を他人とシェアして安全かという問題。迅速&効率的に車を調達するロジスティクスの問題はソフトウェアで解決できても、なにしろ小さな空間なので、相乗りには信頼をどう確保するかということも解決できないといけません。
まあ、この最後の問題は設計で簡単に解決できそうではありますけどね。移動中ひと目が気になるなら車内は仕切ればいいんだし。顔が近くて不快なら、仕切りにバーチャル窓でも入れて、外の風景をカメラで拾って高解像度で流してもいいでしょう。
自走車が暮らしの一部になる頃には、こういう環境を実現するのに必要なハードはものすごく安くなってるはずです。自走車が停まるとドアのひとつに青信号が灯って、そのドアを開けて乗れば目的地に自動的に着くんです。相乗りなんだけど、それをまったく意識しなくていい、バーチャルのひとり通勤仕様車。もちろん団体向け、人づきあいが好きな人向けの相乗り仕様車、相乗りになった者同士で双方合意なら仕切りがなくなる車とかもできるかもしれませんけどね。
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