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2015年5月2日土曜日

CISC, RISC

CISC(しすく、Complex Instruction Set Computer)は、コンピュータ命令セットアーキテクチャ(ISA)の設計の方向性の一つである。単純な命令を指向したRISCが考案されたときに、対比して従来のISAは複雑であるとして、"Complex" の語を用いた "CISC" とレトロニムとして呼ばれる様になった。典型的なCISCのISAはしばしば、単一の命令で複数の処理を行う、可変長命令である、直交性がある、演算命令のオペランドにメモリを指定できる、などで特徴づけられる。
CISCを採用したプロセッサ(CPU)をCISCプロセッサと呼ぶ。CISCプロセッサに分類されるプロセッサとしては、マイクロプログラム方式を採用したSystem/360PDP-11VAXなどや、マイクロプロセッサ680x0x86などがある。

1990年代には「CISCはRISCに置き換わる」との予測もあったが、実際にはCISCプロセッサの多くは内部的にRISCの技術を採用し、またRISCプロセッサの多くは命令数の追加を続けたため、2000年代には技術的な相違はほぼ消滅した。このため現在の「CISC」や「RISC」は、技術的な用語よりも、各プロセッサの歴史的な総称として使われている。
「CISC」は「x86およびx64や、伝統的なメインフレームやミニコンピュータの各専用プロセッサなど」、「RISC」は「SPARCMIPSARMPA-RISCPOWERなどのマイクロプロセッサ」の意味で使われる場合が多い。なおIA-64はPA-RISCの後継でもあるが、EPICアーキテクチャという独自のアーキテクチャを採用しており、RISCには分類しない場合が多い。また32ビットARM(64ビットARMは典型的なRISCに近い)や、POWER・PowerPCはRISCの典型からは外れたアーキテクチャだが、一般的にはどちらもRISCに分類される。
2009年現在の各市場での採用傾向は以下である。

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