将来見通しですか?
honto
丸善のおすすめ。『物欲なき世界』菅付雅信(平凡社)消費欲が低下する先進国。最後の商品「生き方」。モノと人との新しい関係とは。シェアする社会の到来等々、資本主義の先にある幸福のあり方とは?来るべき資本主義の姿を探る。
http://bit.ly/1OeEgJb #honto
資本主義とは何か?
自然界から搾取している資源やエネルギーの分が黒字になっているだけです。
つまり、1次産業が黒字を生んでいる。
だから、成長の限界がある。
1次産業は資源とエネルギーの搾取=富
2次産業は1次産業の富に加工賃を上乗せする。
3次産業はサービス料です。
世界は意外と単純です。
世界は生物とエネルギーと道具で出来ている。
人生は衣食住と娯楽です。
あなたは、何が欲しいですか?
娯楽
ホームシアターで、音楽や映画などを楽しむ。
酒や煙草や珈琲などの嗜好品を楽しむ。
旅を楽しむ。
そんなもんじゃないの?
仕事
商品の設計、製造、販売です。黒字を出すことが使命です。
それだけの話でしょ?
僕はバードマン社の経営と家の経営をやっています。
会計はトータルで黒字が出ればよい。
税務申告上は、社と家の会計は按分しています。
取引銀行はみずほ銀行と三井住友銀行です。
クレジットはVISAとMasterです。
仕事
日本の情報貿易は赤字だと思います。
成功は毎日コツコツと働き続けた賜物。アラジンの魔法のランプではあるまいし、おとぎ話のように思うのは的外れ。-ココ・シャネル
マネーは確かに信用情報です。
だが、マネーもツールです。
使い方次第で、良くもなれば、悪くもなる。
金持ちだからと言って、信用度が高いとは限らない。
世界を支配しているのは?
軍事力か?
マネーか?
あなたはどう思いますか?
資本主義=マネーによる支配
法治主義
法による支配
法とは何か?
国際法、憲法、イスラム法、仏法、自然の摂理、宇宙の原理など
『物欲なき世界』菅付雅信(平凡社)
なぜ人々はモノを買わなくなったのか? 物欲が低下する先進国のトレンドから、資本主義の先の来るべき世界を浮かび上がらせる。
ここ数年ずっと話題になっている、ミニマリスト、コミュニティ、シェア、ポートランド、脱消費運動、幸福度、資本主義の成熟などの状況を詰め込んだ内容。
これらのことに関心が高い読者ならば、どこかで見聞きした内容が主であり、あまり新しい発見のない一冊かもしれない。
「ミニマリスト」
身の回りのモノを限りなく減らし「最小限のモノ」だけで暮らす人々です。 若い世代を中心に、そのライフスタイルが共感を呼んでいます。
全米住みたい街No.1 オレゴン州ポートランドってどんな所?
世界が注目するロハスな都市・ポートランド
http://matome.naver.jp/odai/2138800062478582601 …
ポートランドに学ぶ[1] コンパクトで人と環境にとことん優しい街
http://suumo.jp/journal/2015/01/30/76936/
【概要】
(分野)ポスト資本主義、成熟社会
(頁数)目次&前書8頁 + 本文240頁 + 後書8頁
(出版日)2015/11/4
本書では、「モノが溢れる」現代の新しい生き方を、ファッションやDIY、ビジネス、子育てから農業、金融に至るまでの非常に多彩な分野で活躍されている方々の体験談を交えながら紹介しています。
更には、こうした多彩な「生き方」に共通する「モノ離れ」の兆候を、著名な経済学者、哲学者の言説を利用しながら、「カスタマイズ」、「シェアエコノミー」、「時間的貧困」、「脱成長」などの様々な観点から、紐解いて行きます。
本書は、特にビジネスという点において、今まで通りの「大量生産・大量消費」型の経済が、新しい局面に向かっていることを具体的に理解するという点で、有用な書籍だと思います。
【内容】
本書に通底するテーマは、「価値観の多様化」と「持続可能性」です。特に「先進国」においては、「モノがあることが当たり前」になってしまったことで、「モノの消費」によって「他人と差をつける」ことの意味が失われつつあると述べられます。
本書は6つの内容に区切られています。
第1に提示されるのは、「生き方(ライフスタイル)」が物質的な「モノ」よりも価値を持つようになったという指摘です。
また、第2に提示されるのは、米国や中国という「大量消費」の代表格である超大国で起きている、「物欲」の変化です。米国や中国でも、「自分らしさ」を統一化された高級ブランドの「消費」ではなく、「隠れ家」的なショップを巡ったり、「DIY(do it yourself ; いわゆる日曜大工)」で自らモノづくりを行ったりする兆候が見られると言われます。
第3に提示されるのは、「モノ」としての商品が、「脱物質化」すること。つまり、第一次、第二次産業より第三次産業(サービス業)が経済の中核であると述べられます。
こうした世界的な兆候に通底する観点は「価値観の多様化」です。例示された様に、統一的な高級ブランドを持つことで「満たされる」時代は終わり、若者を中心に「自分らしい生き方」を求める(そして、それは必ずしも「モノの消費」に直結しない)方向に変化しつつあると述べられます。
また、第4に提示されるのは、「シェアリングエコノミー」です。個人タクシーや空き部屋を紹介するUberやAirbnbなどの著名な企業の紹介に始まり、カー・シェアリング、更に進んで、子育てを助け合う(シェアする)住居サービス等が紹介されます。
第5に提示されるのは、「幸福はお金で買えるか?」という問いに始まる、「物欲とお金」の在り方を記したものです。ここでは、「一過性」の儲けを狙い続け、実体経済以上に大きくなった金融業界に愛想を尽かした人々、「持続性」を重視し、農業を志す若者たちが紹介されます。
こうした部分で重要視されるのは「持続可能性」です。様々なものを「シェア」することで、経済的に合理的であるだけでなく、社旗的な「持続性」を高めることになります。
本書における最後の主張は、ポスト資本主義に訪れる「脱成長」、「定常型」の社会が訪れるというものです。現在の「資本主義」は、一部の大株主が世界の富を集める「格差」を助長し、人権を平等に分け与える「民主主義」に反する歪んだ構造を持つと述べられます。
この章で多用される水野和夫氏の「もはや、地球上のどこにもフロンティアは残されていない」という言葉は、外へ外へと資源を求めて拡大して来た既存の資本主義の「成熟」を示すものとして象徴的に書かれています。
【感想】
本書に引用される、経済学者、哲学者の意見は豊富で、著者の教養の深さを感じさせます。しかし、本書は、あくまで各界で活躍する方々のインタビューに基づく話の展開をしており、理論が決して宙に浮かないところが、大変好印象でした。