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2015年6月18日木曜日

食うのが仕事

イルカのメスは食うのが仕事です。

子育てに食わなければ、体がもたない。

 母と子が離れることには、何か重要な利点があるはずだ。子が他の子と過ごして、社会性を身につけることがひとつの利点だ。イルカ関係を築くのは重要であり、そのために、母と子が離れなくてはならないようだと、ジャネットとバーブは考えた。
 母と子が離れるもうひとつの利点は、母の生理と精力に関係する。母は子育てのために、カロリーを充分に取ろうとするが、エサを捕るのに、子を引き連れていては足手まといになる。母が充分に食べて、乳がたくさん出れば、子は早く育って、サメから攻撃を受ける可能性が少なくなる。母が子を引き連れていれば、守りやすい。しかし、育てるのに充分な乳が出なくて、子の成長が遅れると、サメから攻撃を受ける期間が長くなる。つまり、自身の栄養と、子の保護と間のトレードオフだ。
 有利な点と、不利な点が何であろうが、母子が離れる事実には戸惑ってしまう。一メーターくらい離れると、互いが見えなくなるので、母子で互いの居場所を知るための、有効な方法があるはずだと考えた。母子はその方法を用いて、簡単に離れたり、戻ったりできるのだろう。結論として、母子で、音のシグナルを使うのではないかと推察した。
 アザラシ、コウモリ、鳥、トナカイなどの母子は、互いに連絡を取るために、それぞれ固有の鳴き声を使う。コロニーにたくさんの仲間がいて、離れたり、戻ったりするときに、鳴き声はとくに有効だ。たとえば、数百頭が洞窟の壁でコロニーを作るコウモリが、子を残してエサを捕りに行って戻るとき、母子ともに、必死で互いを見つけようとする。陸上の大きなコロニーで生まれて成長するアザラシも同様だ。群れの中にいる子から離れて、エサを捕りに海へ出て戻ってきたとき、母子は互いを見つけなければならない。あえて言えば、群れの中で互いを見つけるとき、それぞれが固有の鳴き声を持つことは、もっとも有効な手段だと思われる。

 
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