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2015年10月13日火曜日

緑の党@紅楼夢

緑の党(みどりのとう)は、環境主義多文化主義反戦などを主な主義、信条とする政党政治勢力。

1970年代から世界各国で台頭してきた、エコロジー、反原発反核軍縮、反戦、人種差別撤廃、脱物質主義、多文化主義、消費者保護、参加型民主主義草の根民主主義も参照)、フェミニズム社会的弱者人権などをテーマにした「新しい社会運動」の流れで結成が進んだ政治勢力。出身者の多くが市民運動家や一般の市民であり、既成政党の政治家出身者、労働運動や民主化運動の出身者などがそれに加わっている傾向がある。
世界的な「緑の党」の歴史は、1972年3月に同年のオーストラリアタスマニア州選挙に向けて結成された自然保護政治運動グループであるUnited Tasmania Groupに端を発する。(なお、同グループは同選挙において、3.9%の得票をおさめ、1議席を確保した。同グループはその後、オーストラリア緑の党に発展的に解消され、連邦、州、地方議会に多数のメンバーを送り出している。)また、ヨーロッパでは1980年の旧西ドイツにおける「緑の党」(直訳では「緑の人々」)結成(政治的組織化の動きは1970年代後半から)であり、その後フィンランドベルギーオランダフランスなど欧州各地で次々と結成されていった。
緑の党は、環境保護だけでなく平和外交・人権・産業構造・教育社会保障労働食料など幅広い政策をもつオールラウンドな政党であり、平和で持続可能社会正義のある新しいエコロジー社会を目指す。営利企業の自由を最優先する新自由主義的改革(およびそのグローバル化)、国民国家ナショナリズム、軍事・治安国家化には批判的である。こうした政治理念を緑の政治という。
現在ではアメリカアジアを含む多くの国々に緑の党が存在するが、最も強い政治基盤を確立しているのはヨーロッパにおいてである。政権参加の最初のケースは1995年フィンランド緑の同盟であり、最も長期のケースはドイツ緑の党の社会民主党との連立政権(1998年-2005年)である。
他方で、アメリカなどの選挙制度が小選挙区制の国では、緑の党は国政レベルにほとんど影響力をもてないでいる。そのためこれらの国の緑の党は、選挙制度の民主化に焦点を当てている。なおアメリカにおいてもカリフォルニア州など市町村議会のレベルでは議席を確保している。
また環境問題やグローバル経済、南北問題などに対応するため、グリーン勢力は国際連帯にも熱心である。2001年4月16日オーストラリアキャンベラで、緑の党の国際組織であるグローバルグリーンズ(Global Greens,「緑の地球同盟」)が結成された。ここでは、「グローバルグリーン憲章」が採択され、その後世界の緑の党の指針となっている。 「グローバルグリーン憲章」では、 諸原則(理念)として、エコロジーの知識、社会的公正、参加民主主義、非暴力、持続可能性、多様性の尊重の6つを掲げる。また、政治的行動(政策・行動)として、 1.民主主義 2.公正さ 3.気候変動とエネルギー 4.生物多様性 5.持続可能性の諸原則にもとづく経済的グローバリゼーションの抑制 6.人権 7.食糧と水 8.持続可能な計画 9.平和と安全保障 10.グローバルに行動することの行動指針を掲げている。また2004年には、欧州連合規模の欧州緑の党 (European Green Party)、および北欧グリーンレフト同盟 (Nordic Green Left Alliance) が結成されるなど、世界の各地域で緑の党のネットワークが存在する。
なお、緑の党の組織名称は英語で「Green Party」と「Greens」という二通りのパターンがあるが、これは、緑の党の活動が必ずしも政党だけのものでなく、市民運動をも含んでいるからである。アメリカの組織「Greens/Green Party USA」は両方の名称を党名に併記している。米国で別個に活動している「Green Party」と混同されることが多い。

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