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2015年7月2日木曜日

飯塚がシャングリラになる・・・

だから、飯塚がシャングリラになるのです・・・

http://artharbour-ao.blogspot.jp/2012/09/blog-post_8621.html


■8.アジアのアルカデヤ(桃源郷)■

     イギリスの女流探検家イザベラ・バードは、明治初年に日本
    を訪れ、いまだ江戸時代の余韻を残す米沢について、次のよう
    な印象記を残している。
    
         南に繁栄する米沢の町があり、北には湯治客の多い温泉
        場の赤湯があり、まったくエデンの園である。「鋤で耕し
        たというより、鉛筆で描いたように」美しい。米、綿、と
        うもろこし、煙草、麻、藍、大豆、茄子、くるみ、水瓜、
        きゅうり、柿、杏、ざくろを豊富に栽培している。実り豊
        かに微笑する大地であり、アジアのアルカデヤ(桃源郷)で
        ある。自力で栄えるこの豊沃な大地は、すべて、それを耕
        作している人びとの所有するところのものである。・・・・・・
        美しさ、勤勉、安楽さに満ちた魅惑的な地域である。山に
        囲まれ、明るく輝く松川に灌漑されている。どこを見渡し
        ても豊かで美しい農村である。[4]
        
     イザベラ・バードは、この土地がわずか100年前には、住
    民が困窮のあまり夜逃げをするような所であったことを知って
    いたかどうか。この桃源郷を作り上げたのは、鷹山の17歳か
    ら55年にもおよぶ改革が火をつけた武士・領民たちの自助・
    互助努力だったのである。
    
     美しく豊かなのは土地だけではない。それを作り出した人々
    の精神も豊かで美しい。病人や障害者は近隣で面倒をみ、老人
    を敬い、飢饉では富裕なものが競って、貧しい者を助ける。鷹
    山の自助、互助、扶助の「三助」の方針が、物質的にも精神的
    にも美しく豊かな共同体を作り出したのである。

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