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2015年6月17日水曜日

大学ランキング

評価システムです。


 英国の教育専門誌によるアジアの大学ランキングが話題になっています。日本は東大を除くと多くが順位を落としているのですが、100位までに入った大学の数で初めて中国を下回りました。文部科学省は、大学の競争力強化を掲げていますが、今回の結果は大学改革のあり方にも少なからず影響を与えそうです。

「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」は10日、アジアの大学ランキングを発表しました。それによると、1位は東京大学で3年連続の首位。2位はシンガポール国立大学、3位は香港大学でした。1位~3位までは前回と順位が同じですが、4位と5位に中国の北京大学と清華大学がランク入りしており、中国の躍進が目立ちます。

 東京大学は1位を何とか守りましたが、それ以外の日本の大学は多くが順位を落としています。京都大学は7位から9位に、東京工業大学は13位から15位に、大阪大学は15位から18位に、東北大学は16位から19位にそれぞれ順位が落ちました。順位を上げたのは、64位から59位になった早稲田大学、88位から81位になった神戸大学、94位から88位になった岡山大学などわずかです。

 文部科学省では、世界で戦える人材育成を実現するため、スーパーグローバル大学という新しい制度の導入を始めています。スーパーグローバル大学には「トップ型」とそれに準じる「グローバル牽引型」の2種類があり、トップ型大学には、東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学など旧帝国大学を中心とした国立大学と、早稲田、慶応など私立の有名校が選ばれています。グローバル牽引型には、千葉大学や岡山大学などが選定されており、これらの大学には重点的に予算配分が行われていくことになります。

 特にトップ型大学は、海外から優秀な教員を獲得し世界大学ランキング100位以内を目標としているのですが、その多くが順位を落としてしまったのは非常に残念な結果です。一方、スーパーグローバル大学の指定に入っていない神戸大学が逆にランキングで順位を上げているなど、多少チグハグな面も見られます。

 トップ型大学は、いわゆる有名大学ばかりなのですが、どの大学を重点的に強化するのかという選定基準については、随時見直しが必要となるかもしれません。


(The Capital Tribune Japan)

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