実は本にも、これと同じように、世界中で通じる“背番号”があるのをご存知でしょうか?
もし、今、お手元に最近購入された本がありましたら、背表紙のバーコード近くか、奥付(本の最後の方にある、出版に関する事項が書かれているページ)の下の方をご覧下さい。そこに、
ISBN 4-○○-●●●●●●-◎
という、ハイフンで4つの部分に区切られた10桁の数字があると思います。これが本の“背番号”である「ISBN」(アイエスビーエヌ、International Standard Book Number:国際標準図書番号)です(もし、見つからなければ、他の本も探してみてください)。
まず、最初の1桁目(この場合は“4”)は「国別記号」(Group identifier)といわれ、その本が出版された国(言語圏)を表します。「4」は日本を意味し、ほかにも「0」と「1」が英語圏、「2」がフランス語圏、「3」がドイツ語圏、中国が「7」などとなっています。
また、この部分は1桁だけではなく、ブラジル(85)や韓国(89)などの2桁から、カタール(99921)やハイチ(99935)などの5桁まであります。ただし、ISBNは常に10桁なので、国別記号の桁数が増えると、その分だけ、そのあとの桁数が少なくなります。
2番目の「○○」部分は、その本を作った出版者(社)を表す「出版者記号」(Publisher identifier)で、3番目の「●●●●●●」部分は、その出版者が、自分のところで発行した本1冊(1タイトル)ずつに与えた個別の番号である「書名記号」(Title identifier)です。
日本のように国別記号が1桁の場合、出版者記号と書名記号は合わせて8桁になりますが、その内訳(桁数の組み合わせ)は、出版者によって違います。
出版者記号は、在庫点数や刊行ペースを基準に決められ、出版点数が多い出版者ほど少ない桁数になり(最も少ないのは岩波書店(00)、講談社(06)、新潮社(10)などの2桁)、そのあとの書名記号に、より多くの数が割り当てられるようになっています。
一方、出版点数が少なかったり、出版者記号を取得するのが遅かった出版者ほど、3桁、4桁……と桁数が増えていきます。出版者記号が7桁の場合、書名記号に割り当てられる数字は0~9までの10冊分しかありません。そのため、出版点数が増えてきて、10冊分を超えた場合は、さらに、もうひとつ別の出版者記号を取得する必要があります(ちなみに、これから新たに出版者記号を取得する場合は、6桁ないし7桁になります)。なお、出版者記号は、現在、日本のISBNを管理している日本図書コード管理センターのサイトで検索できます。
最後の「◎」部分はチェック数字(Check digit)といわれ、ISBNをコンピュータで読み取った際に間違いがないかを確認するための数字です(ちなみに、「X」の場合は「エックス」ではなく、ローマ数字の「10」を表しています)。
では、どうすればISBNが取得できるのでしょうか?
現在、日本では前述の日本図書コード管理センターが国内のISBNの管理をしています。そこに申請し、登録料の支払いなど必要な手続きを経ると、数週間後に出版者記号が与えられます(より詳しい方法は、同センターのサイトをご覧ください)。取得した出版者記号に割り当てられた範囲内であれば、あなたが作った本にも、世界で通用するISBNがつけられます。
しかし、国内だけでも年間7万冊ともいわれる出版物があり、その上、個人が作った本にまでISBNを取得できるとなると、早晩、ISBNが枯渇してしまうことが予想されます。
そこで、現在10桁のISBNを2007年1月から13桁に変更することが決まっています。すでに発行済みのISBNは、先頭に一律「978」を付けた形(「978-4-○○-●●●●●●-◎」)に変更され、今後、出版者記号が枯渇した場合は、先頭が「979」に変わります。なお、最後のチェック数字は、978を含めた再計算が必要となります(計算式も変わります)。
ISBNは、世界共通の様式で、1冊(1タイトル)の本に1つずつ違う番号が与えられています。そのため、ISBNさえ分かっていれば、世界中どこでも望みの本を探すことができます。
また、冒頭のスポーツ選手の背番号とは違い、一度つけられたISBNは、その後、いつまでもその本のものになります。逆に、違う本に同じISBNを使うこと(ISBNの再利用)は許されていません。
そういう意味で、すべてのISBNは“永久欠番”なのです。(t)
http://www.library.pref.kyoto.jp/column/column8.html
もし、今、お手元に最近購入された本がありましたら、背表紙のバーコード近くか、奥付(本の最後の方にある、出版に関する事項が書かれているページ)の下の方をご覧下さい。そこに、
ISBN 4-○○-●●●●●●-◎
という、ハイフンで4つの部分に区切られた10桁の数字があると思います。これが本の“背番号”である「ISBN」(アイエスビーエヌ、International Standard Book Number:国際標準図書番号)です(もし、見つからなければ、他の本も探してみてください)。
まず、最初の1桁目(この場合は“4”)は「国別記号」(Group identifier)といわれ、その本が出版された国(言語圏)を表します。「4」は日本を意味し、ほかにも「0」と「1」が英語圏、「2」がフランス語圏、「3」がドイツ語圏、中国が「7」などとなっています。
また、この部分は1桁だけではなく、ブラジル(85)や韓国(89)などの2桁から、カタール(99921)やハイチ(99935)などの5桁まであります。ただし、ISBNは常に10桁なので、国別記号の桁数が増えると、その分だけ、そのあとの桁数が少なくなります。
2番目の「○○」部分は、その本を作った出版者(社)を表す「出版者記号」(Publisher identifier)で、3番目の「●●●●●●」部分は、その出版者が、自分のところで発行した本1冊(1タイトル)ずつに与えた個別の番号である「書名記号」(Title identifier)です。
日本のように国別記号が1桁の場合、出版者記号と書名記号は合わせて8桁になりますが、その内訳(桁数の組み合わせ)は、出版者によって違います。
出版者記号は、在庫点数や刊行ペースを基準に決められ、出版点数が多い出版者ほど少ない桁数になり(最も少ないのは岩波書店(00)、講談社(06)、新潮社(10)などの2桁)、そのあとの書名記号に、より多くの数が割り当てられるようになっています。
一方、出版点数が少なかったり、出版者記号を取得するのが遅かった出版者ほど、3桁、4桁……と桁数が増えていきます。出版者記号が7桁の場合、書名記号に割り当てられる数字は0~9までの10冊分しかありません。そのため、出版点数が増えてきて、10冊分を超えた場合は、さらに、もうひとつ別の出版者記号を取得する必要があります(ちなみに、これから新たに出版者記号を取得する場合は、6桁ないし7桁になります)。なお、出版者記号は、現在、日本のISBNを管理している日本図書コード管理センターのサイトで検索できます。
最後の「◎」部分はチェック数字(Check digit)といわれ、ISBNをコンピュータで読み取った際に間違いがないかを確認するための数字です(ちなみに、「X」の場合は「エックス」ではなく、ローマ数字の「10」を表しています)。
では、どうすればISBNが取得できるのでしょうか?
現在、日本では前述の日本図書コード管理センターが国内のISBNの管理をしています。そこに申請し、登録料の支払いなど必要な手続きを経ると、数週間後に出版者記号が与えられます(より詳しい方法は、同センターのサイトをご覧ください)。取得した出版者記号に割り当てられた範囲内であれば、あなたが作った本にも、世界で通用するISBNがつけられます。
しかし、国内だけでも年間7万冊ともいわれる出版物があり、その上、個人が作った本にまでISBNを取得できるとなると、早晩、ISBNが枯渇してしまうことが予想されます。
そこで、現在10桁のISBNを2007年1月から13桁に変更することが決まっています。すでに発行済みのISBNは、先頭に一律「978」を付けた形(「978-4-○○-●●●●●●-◎」)に変更され、今後、出版者記号が枯渇した場合は、先頭が「979」に変わります。なお、最後のチェック数字は、978を含めた再計算が必要となります(計算式も変わります)。
ISBNは、世界共通の様式で、1冊(1タイトル)の本に1つずつ違う番号が与えられています。そのため、ISBNさえ分かっていれば、世界中どこでも望みの本を探すことができます。
また、冒頭のスポーツ選手の背番号とは違い、一度つけられたISBNは、その後、いつまでもその本のものになります。逆に、違う本に同じISBNを使うこと(ISBNの再利用)は許されていません。
そういう意味で、すべてのISBNは“永久欠番”なのです。(t)
http://www.library.pref.kyoto.jp/column/column8.html
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