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2015年4月7日火曜日

IBM

IBMも業績不振ですか?

巨大化して、身動きが取れない?


Robert Cyran
[ニューヨーク 6日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米IBM(IBM.N: 株価企業情報レポート)をめぐり一部の大株主が「物言う投資家」に支援を求めているが、願いが届くことはなさそうだ。投資家には、バージニア・ロメッティ氏が最高経営責任者(CEO)として経営にあたるIBMに対して不満を抱くもっともな理由がある。
売上高は11四半期連続で減少。株価は高値から約25%も下落し、経営立て直しの方策を見出した気配はみあたらない。厄介なのは、物言う投資家にもIBM再建のはっきりした青写真がないことだ。
押しの強い投資家は米企業の取締役会が方針を決める上で影響力を強めてきた。ハイテク分野に限ってもマイクロソフト(MSFT.O: 株価企業情報レポート)から永久CEOと目されたスティーブ・バルマー氏を退任に追い込み、ヒューレット・パッカード(HP)(HPQ.N: 株価企業情報レポート)を2社に分社化させたほか、BMCやノベルなど多くの中小企業を身売りに向かわせた。
こうした取り組みで成功を収めたことにより、パーシング・スクエアのビル・アックマン氏やバリューアクトのジェフリー・ユーベン氏は取締役会に対する発言力を強め、これらのファンドへの資金流入が増えて、さらに影響力が高まる流れとなっている。ミューチュアルファンドの資金運用担当者は物言う投資家をけしかけて、業績不振企業の経営幹部と対決する際に矢面に立たせる。
問題は、多くの問題を抱えながら時価総額1600億ドルのIBMが、標的としては攻略が難しい点だ。IBMはこの20年間に金融工学を徹底的に追及。コストを削減して不採算部門を手放した。部門売却で得た資金は、一部は利益が上がっている事業の買収などに充てたが、残りは自社株買いや配当に充当。株主還元を絞り出すために大量の借り入れを行った。
IBMの立て直しは業績に目をつぶり、研究開発(R&D)への大規模な支出や事業への複数年にわたる投資により自らに資金を投じる必要がある。

こうした事業転換を成し遂げた上場企業は少なく、IBMほどの規模の企業ではなおさら稀有だ。IBMは、非公開化して新聞沙汰にならないように事を進めるには大き過ぎる。つまり再建には最も忍耐力のある物言う投資家でも発揮するのが難しいほどの持続力が不可欠だということだ。   続く...

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