『
人生劇場』は、
愛知県吉良町(現・
西尾市)出身の作家
尾崎士郎の自伝的大河小説。吉良から上京し、
早稲田大学に入学した青成瓢吉の青春とその後を描いた長編シリーズ。「青春篇」、「愛慾篇」、「残侠篇」、「風雲篇」、「離愁篇」、「夢幻篇」、「望郷篇」からなり、「残侠篇」は完全な創作で、他は自伝要素を混じえ創作されたという。晩年の昭和35年~37年に、
新潮社で「蕩子篇」、
集英社で「新人生劇場 星河篇」、「狂瀾編」の3巻が出版された。
当初は
都新聞に新聞小説として連載され、
中川一政が挿絵を担当し、1935年(昭和10年)に竹村書房で最初の単行本が出版された。
その後、尾崎の生前に「望郷篇」までが
新潮文庫で全11巻で出版されていた。2008年に
角川文庫で「青春篇」のみ、
弘兼憲史のイラストによる表紙で新版が刊行。なお角川でも約半数が文庫化され、映画公開に合わせ新版を再刊していた。
この作品を手本としたものに、同じ早稲田大学の後輩である
五木寛之の自伝的な大河小説『
青春の門』がある。
0 件のコメント:
コメントを投稿