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2020年12月16日水曜日

細菌とウイルス


 細菌とウイルスとの違いとは
 

【大きさ】

どちらも非常に小さく、肉眼で見ることはできません。

細菌

細菌は細胞を持ち、自己複製能力を持った微生物です。一つの細胞しか無いので単細胞生物です。

大きさは、通常1mmの1/1000の単位【μm(マイクロメートル)】が用いられます。細菌は光学顕微鏡で見ることができます。

例)ブドウ球菌は、直径約0.8~1.0μmの球状

 

ウイルス

ウイルスは、蛋白質の外殻、内部に遺伝子(DNA、RNA)を持っただけの単純な構造の微生物です。細菌のように栄養を摂取してエネルギーを生産するような生命活動は行いません。

大きさは、細菌よりもはるかに小さく、μmの更に1/1000の単位【nm(ナノメートル)】が用いられます。ウイルスを見るには電子顕微鏡が必要です。

細胞を宿主にするため、ウイルスがより小さいのは当然です。

例)ノロウイルスは、直径約30nm

 

【増殖】 

細菌

糖などの栄養と水があり、適切な環境のもとでは、生きた細胞がなくても自分自身で増殖できます。

 

ウイルス

たとえ栄養と水があったとしても、細菌とは異なり、ウイルス単独では生存できません。ウイルスは、自分自身で増殖する能力が無く、生きた細胞の中でしか増殖できませんので、他の生物を宿主にして自己を複製することでのみ増殖します。

ウイルスが感染した細胞は、ウイルスが増殖して多量のウイルスが細胞外に出てくるため死滅します。そして、その増殖したウイルスがまた他の細胞に入り込んで増殖を続けます。そのため、宿主の細胞が次々と死滅してゆくことで生物は耐えることができずに死亡に至るわけです。すなわち、ウイルスにとって、他の個体へ感染させ続けることが生き残るための必須条件です。感染力はウイルスにより異なります。

 

【治療法】

 細菌

例外はありますが、一般的にペニシリンなどの抗生物質(細菌の細胞などを攻撃することができる薬)が有効です。

抗生物質は、多細胞生物である生物が真核細胞(遺伝子が膜で覆われている)であるのに対し、細菌が原核細胞(遺伝子が膜で覆われていない)であるため、その異なる性質を利用して細菌にだけに効くようにした薬です。

 

ウイルス

抗生物質は効力はありません。一部インフルエンザウイルスなどに有効な抗ウイルス剤(ウイルスの増殖を抑制する薬)があります。

ワクチンは、無毒化したウイルスを体内に入れて免疫力を高め、実際に感染したときに急激にウイルスが増殖することを抑えます。 

【予防】 

感染症に対する基本的予防策は、まず清潔を保つことのほか、免疫力を低下させないことが大切です。

そのため、栄養バランスの良い食事、基礎体力をつけること、規則正しい生活を過ごすことが基本となります。
感染症は、原因となる病原体や感染経路によって予防対策が異なります。日頃から施行できる予防策を習慣化しましょう。

免疫を低下させないためには

十分な睡眠、栄養バランスの良い食事、適度な運動、規則正しい生活、ストレスを溜めない

 

インフルエンザや風邪の予防

帰宅時は、うがいと手洗い

部屋の換気をしましょう。

湿度や温度を調整して、ウイルスの生息しにくい環境作り(ウイルスは低温、乾燥状態で安定に存在)

予防接種は有効な手段です。

 

食中毒の予防

新鮮な材料を選び、すぐに食べるか、保管する場合は冷蔵庫にできるだけ早く入れましょう。

肉、レバーなどの食品は十分に加熱しましょう。

調理用の箸と食事で使う箸は使い分けましょう。(焼肉など)

調理や食事の前、トイレ後、おむつを交換時などには必ず手洗いましょう。

 

お役立ち情報「ノロウイルス・よくある質問」も是非、ご一読ください。

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