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2020年7月12日日曜日

世界遺産(アマテラス政府)

世界遺産は人類の遺産です。国家の遺産ではない。

トルコ「アヤソフィア」をモスクに 各国から批判相次ぐ
2020年7月12日 7時35分

トルコ政府が、イスタンブールにある世界遺産の一部で、博物館として使われてきた歴史的建造物「アヤソフィア」をモスクにすると発表したことについて、各国から批判の声が相次いでいます。

トルコのイスタンブールにあるアヤソフィアは、537年にギリシャ正教の聖堂として建設されましたが、オスマン帝国の征服後にイスラム教のモスクに改修され、トルコが建国されると、政教分離の方針に沿って博物館に変更されました。

これについて、トルコのエルドアン大統領は10日、博物館への変更を無効とした裁判所の判断を受けて、アヤソフィアをモスクにすると発表しました。

これに対し、各国から批判の声が相次いでいます。

EU=ヨーロッパ連合のボレル上級代表は声明を発表し、「アヤソフィアを博物館にするという近代トルコが行った画期的な決断の1つを裁判所がひっくり返し、それを宗教を担当する省庁の管理下に移すとエルドアン大統領が決定したことは残念だ」としています。

また、アメリカ国務省のオータガス報道官は声明を出し、「われわれは落胆している。この建造物は世界遺産の重要な一部であり、誰もが障害なく訪問できる状態をトルコ政府がどう維持していく計画なのか聞くのを待ち望んでいる」としています。

さらに、アヤソフィアの創建に関わったギリシャ正教を多くが信仰するギリシャのミツォタキス首相は声明を発表し、「断固として非難する。アヤソフィアが博物館になってから85年をへて行われた今回の決定は、アヤソフィアの普遍性をおとしめるだけでなく、世界文化遺産の欠かすことのできない一部だと考える人々を怒らせている。トルコにとって、ギリシャのみならず国際社会全体との関係に影響することになる」としています。

エルドアン大統領は、誰もが訪問できるようにすると強調したうえで、アヤソフィアの文化的価値を守りつつ、今月24日にモスクとして集団礼拝が行えるよう準備を進めるとしています。

建物の内部にはキリスト教の聖母子像のモザイク画などがあり、イスラム教が禁じる偶像崇拝とみなされ、モスクとして使われていた時期にはしっくいで覆い隠されていて、国際社会から批判の声が上がる中、トルコ政府がアヤソフィアをどのように扱っていくかが焦点となっています。


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